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平成26年12月定例会〈一般質問〉
  「耐震改修促進計画」について

【質問】 大地震が頻発しており、つい先頃も長野県白馬村では、地震により住宅が全壊するなど大きな被害を受けました。

 そこで、建築物の地震対策が緊急の課題とされ、「建築物の耐震改修の促進に関する法律(以下「耐震改修促進法」という。)」が平成18年1月26日改正施行され、神奈川県では、平成19年3月に「神奈川県耐震改修促進計画」を策定し、藤沢市においても、住宅及び特定建築物の耐震化を促進することにより、「安全で安心して暮らせるまち」の実現に向けて、地震による建築物の被害・損傷を最低限に止める減災の視点を基本とした「藤沢市耐震改修促進計画」を平成20年10月に策定し、藤沢市全域を対象に、住宅及び特定建築物を、平成20年度〜平成27年度の8年間で、耐震化率90%とする目標を定めています。

 これを受け、平成21年12月定例会の一般質問で、藤沢市耐震改修促進計画における、住宅の耐震化率を平成27年度までに90%とする目標について、その時点の現状と年次計画についてお尋ねをした経緯があります。

 そこでまず、その際のご答弁では、平成20年度の建築確認の戸建て住宅確認件数及び建設リサイクル法の届出件数などを勘案し、促進計画と同じ算定をすると平成21年度の耐震化率は66.2%と推定されると言うことでしたが、その後の進捗状況についてお聞かせを下さい。尚、平成21年の質問では、実数ではどうなのかと言うことも指摘もさせて頂きましたので、その点も含めお答え下さい。

【答弁】 木造戸建て住宅の耐震化率につきましては、平成26年1月時点の資産税データに基づく推計値によると、 平成25年度末現在、72.5%となっております。 また、耐震化率90%の達成に耐震化が必要な木造戸建て住宅は、所有者が独自に耐震改修工事を実施している場合等もあることから、実数の把握はできませんが、1万2千棟程度と見込んでおります。

【質問】 目標である平成27年度まで90%に対して平成25年度末で72.5%という事で、90%に向けて、見込みとして1万2千棟程度ということでしたが、なかなか目標達成の道筋は厳しいものがあると言わざる終えないと思います。

 そこで、こうした中、国土交通省は、大規模な地震の発生に備えて、建築物の地震に対する安全性の向上を一層促進するため、地震に対する安全性が明らかでない建築物の耐震診断の実施の義務付けなど、耐震化促進のための制度を強化するとともに、耐震改修計画の認定基準の緩和など、建築物の耐震化の円滑な促進を図るため、昨年11月に耐震改修促進法を改正していますが、本市にとって関係のある主な改正ポイントについてお聞かせを下さい。

【答弁】 耐震改修促進法の改正につきましては、全国的に耐震化の進捗が想定を下回っている現状を踏まえて、昨年 11月に施行されたところでございます。

 その内容といたしましては、まず、規制策として、不特定多数が利用する一定規模以上の建築物等について、耐震診断結果を所管行政庁に報告することが義務づけられました。 また、誘導策として、耐震改修計画の認定基準の緩和となる対象工事、工法の拡大や、やむを得ない耐震改修による建ぺい率、容積率の緩和、マンション等で大規模改修を実施する際の区分所有者の決議要件が、4分の3から2分の1へと緩和されました。

 このほか、耐震性の認定を受けた建築物に対する適合マークの表示制度が設けられました。

【質問】 不特定多数が利用する一定規模以上の建築物等の耐震診断結果の義務づけについて、その結果が報告され、同時に公表もされると聞いておりますが、この点について、もう少し詳しくお聞かせを頂きたいと思います。

【答弁】 一定規模以上の不特定多数及び避難弱者が利用する 建築物や、一定量以上の危険物を貯蔵する建築物につきましては、平成27年12月31日までに耐震診断結果を所管行政庁に報告することが義務化され、この結果については、平成28年1月以降にインターネット等により名称、位置、用途とともに耐震診断結果を公表することになります。また、都道府県、市町村が指定する避難路沿道建築物、都道府県が指定する防災拠点建築物については、それぞれ指定する所管行政庁が報告期限を定め、同様にインターネット等により公表されます。

【質問】 報告の義務化と公表の考え方は分かりましたが、そうすると、耐震診断が義務付けされた対象建築物の、本市における状況と今後の対応についてお聞かせ下さい。

【答弁】法改正により一律に耐震診断が義務化された建築物につきましては、主な対象として3階以上かつ5000uを超える大規模店舗や病院、及び2階以上かつ3000uを超える小中学校、2階以上かつ1500uを超える保育園、幼稚園があり、平成26年11月末現在、本市におきましては県、市の公共建築物が29件、民間建築物が18件と把握しております。なお、公共建築物に ついては、全て耐震診断実施済みでございます。

 民間建築物については、その所有者等からの聞き取りを行い、多くはすでに自ら耐震診断を実施済みとのことで、現在報告を求めているところでございます。その他数件については、本市の補助制度を利用し、今後、耐震診断を実施する予定となっております。

【質問】 先程のご答弁では、耐震診断の結果、耐震性の認定を受けた建築物に対する適合マークの表示制度が設けられたとありましたが、これは、建築物の所有者が申請し、耐震性が確保されている旨の認定を受けた「基準適合認定建築物」というマークが表示されると聞いておりますが、これは市民をはじめ、建物の利用者等にしっかりと知らせていく必要があると思いますが、どのようにマーク表示を推進されるお考えかお聞かせを下さい。

【答弁】「基準適合認定建築物」のマーク表示制度につきましては、法改正により、従来は任意の様式であったものが統一化され、所管行政庁から耐震性能を有する旨の認定を受けた建築物の所有者等が名称、位置、認定年月日等を記載した適合マークを表示できるようになったものでございます。 本市といたしましては、建物所有者及び利用者が、 建築物の耐震性を把握することで、安心して利用できるよう、広報、ホームページ等を活用し、制度の普及啓発に努めてまいります。

【質問】 ここまで耐震改修促進法の改正による本市への影響等についてお聞きをしてきましたが、根本的な課題として、本市の耐震改修促進計画の見直しに向けたお考えをお聞かせ頂きたいと思います。

【答弁】現在、本市の耐震改修促進計画につきましては、平成27年度末を目標年次とし策定されておりますが、昨年11月に施行された改正耐震改修促進法の内容を促進計画に位置づける必要があることから、平成27年度末までに改定する予定でございます。 改定にあたりましては、国の基本方針及び県の促進計画に基づき、建築物の耐震化の目標、促進施策等について、現計画の検証を元に、より実態に即した計画としてまいります。

【質問】 本市の耐震改修促進計画の見直しでは、「建築物の耐震化の目標や促進施策等について、より実態に即した計画とする」という事でありましたが、今回の耐震改修促進法の改正では、緊急輸送道路沿道の建築物に関する耐震化として、対象建築物が倒壊した場合において、道路の過半を閉鎖する恐れのある建物の耐震診断が義務付けられたと聞いておりますが、県の耐震改修促進計画において、耐震診断義務化が位置付けられる見込みの「緊急輸送道路」の状況及び、それを受けた本市の対応についてお考えをお聞かせ下さい。

【答弁】法改正により、所管行政庁が耐震改修促進計画において指定した耐震診断義務化路線に接する旧耐震基準建築物のうち、その倒壊により前面道路の半分以上を閉塞するおそれのある建築物については、その所有者が耐震診断を実施し、定められた期限までに診断結果を所管行政庁へ報告することが義務付けられました。

 また、その耐震診断費用については、促進計画に位置づけた都道府県、 または市町村が負担することとなっております。

 今後、神奈川県におきましては、今年度末に改定予定の耐震改修促進計画において、本市区域内における耐震診断義務化路線として国道1号 藤沢バイパスを位置づける予定と聞いております。

 このことから、本市におきましては、国道1号 藤沢 バイパス以外の緊急輸送道路である国県道につきましても、県に対し指定拡大を要望すると共に、耐震診断義務化路線として、緊急輸送道路の配置状況や近隣市との 連続性、優先順位等を勘案した上で、防災部局等との 調整を図りながら、慎重に検討をすすめ、本市の耐震改修促進計画に位置づけてまいりたいと考えております。

【質問】 本市区域内における耐震診断義務化路線として国道1号藤沢バイパスが位置づけられ、それ以外の国県道についても、指定拡大を要望すると共に、耐震診断義務化路線として検討をすすめ、本市の耐震改修促進計画に位置づけていくというご答弁でありましたが、こうした、耐震診断義務化路線以外の緊急輸送道路についても耐震化を進める必要があると思いますが、すでに、緊急輸送道路の沿道の建物への、耐震診断、耐震改修の助成を行っている自治体もあると聞いており、本市においても何らかの対応が必要だと考えますが、改めてご見解をお聞かせ下さい。

【答弁】沿道建築物の耐震診断が義務化される路線以外の緊急輸送道路につきましては、災害時における緊急通行車両の通行や緊急輸送を確保するために必要な道路であり、沿道建築物の倒壊による閉塞を避けるためにも、耐震化を図る必要があるものと考えております。今後、このための施策として、耐震診断や耐震改修工事に対する支援策を検討してまいります。

【質問】 緊急輸送道路沿いの耐震化が重要であるとともに万一、大地震などの災害が起きた場合、建物倒壊や火災などで道路が塞がれ、近隣住民が避難できなくなる恐れが想定されますが、特に本市の場合には、津波被害を想定した「津波避難路」の指定と沿道建築物の耐震化も重要な課題であると考えますが、ご見解をお聞かせ下さい。

【答弁】災害時に、沿道建築物の倒壊により住民の避難路が 閉塞され避難できないという事態を避けるため、沿道建築物の耐震化を図ることは重要であると考えております。

 今年度、津波避難計画に盛り込まれる津波避難路等については、各地域での検討状況や優先順位等を勘案し、耐震改修促進計画にも位置づけることにより、その沿道建築物の耐震化支援策について検討してまいります。

【意見・要望】 津波避難路沿道の建築物耐震化支援策について検討していくというご答弁でありました。

 ただ、これは津波避難路に限った問題ではなく、津波被害が直接及ばない地域でも、住民の避難路が建築物の倒壊により閉塞され避難ができないという事態を避けるためにも、市内全体の緊急避難路の指定と耐震化に向けた考え方を示す必要があると考えますが、この点については、現在ハッキリとした方針が示せないと担当課から聞いております。

 そこで、今後の耐震改修促進計画の見直しの際しては、災害時・緊急時に対応した住民の避難経路等の耐震化と、行き止まり道路における避難路の確保、また、高齢者、障がい者等の避難時における課題への対策として、避難路のバリアフリー化の在り方についても検討する必要が有ると考えますので、ここでは強く要望として申し上げておきます。


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