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平成21年2月定例会〈予算討論〉
  「藤沢市平成21年度一般会計予算等について」

 米国発の金融危機によって世界経済は失速し、日本経済も深刻な打撃を受け、「100年に一度」といわれる金融危機の暗雲は簡単には晴れそうにない」というのが、エコノミストやマスメディアのほぼ一致した予測となっています。  

 このように悲観的な見方が支配的ではありますが、いたずらに悲観主義に陥ってはならず、言うまでもなく、悲観主義からは何も生まれません。  

 闇が深ければ暁は近い。ピンチはチャンスなどとも言いますが、今、日本の政治に求められているのは、直近の危機克服にスピード感を持って取り組むとともに、将来を見据えピンチをチャンスに変えていく「元気」ではないかと思います。  

 そこで、藤沢の「未来」にしっかりと目を向け、藤沢を希望に満ちた元気なまちにしていくために、新年度予算における5つの重点テーマに沿って、藤沢市公明党が主張する施策の実現を目指し、会派を代表して意見要望を述べました。

【第1の「子ども、子育て」の施策について】  

 藤沢の未来を担う子どもたちを安心して産むことができる環境整備と、母体の健康や胎児の健やかな成長を図るよう、妊婦健康診査の公費負担回数を14回に拡充されたことは高く評価します。  

 今後は、この制度が十分活用されるよう受診率向上に努め、「こんにちは赤ちゃん事業」の活発な展開と併せ、子育てに関する相談や親の交流の場ともなる「藤沢版つどいの広場」事業など、育児支援事業の積極的な推進を期待します。  

 また、子育て支援策として、小児医療費助成事業の対象を小学校6年生まで拡充されたことは近隣他市に与えた影響も大きく、鎌倉市も今後同様に引き上げる予定と聞いておりますが、これからも他市をリードする事業展開を期待します。  

 地域で子育てを応援する環境づくりを目指す(仮称)「ふじさわ子育て応援事業」についても、早急に関係機関との連携を図り実施されることを要望します。  

 次に、学校教育について、いじめ問題に対して生徒が主体に取り組み、その防止を図る「スクールバディ」の取り組みを進める中学校への支援、並びにネットいじめ対策として「家庭用いじめ発見チェックシート」を市立学校全児童・生徒の保護者に配布することは大いに評価をします。  

 今後も、一般的な検索では見つけることのできない学校裏サイトの問題をはじめ、ネットいじめの被害を受けている子どもや保護者が相談できる体制の強化を要望します。  

 自然を相手に食べものを生産し、採集する農林漁業。この営みについて、作り、獲るところから食べるところまで一連の流れとして体験することで、自然の力やそれを活かす工夫を学び、また生産・採集の苦労や喜び、食べものの大切さを知る上で、「本物の農林漁業体験」とした「教育ファーム」の取組みは大変貴重です。  

 今後は、「同一作物に2日以上の作業を行うこと」などといった教育ファームの規定にあまりとらわれることなく、なるべく多くの学校で体験できるよう、学校現場を支援する体制の強化を要望します。

【第2の「安全・安心」の施策について】  

 市民の生命、身体又は財産に危害を及ぼす犯罪の防止について、一人ひとりが、そして地域がまとまって防犯まちづくりに取り組むことにより、犯罪の起きにくい、起こしにくい地域がうまれます。

 本市でも「防犯ガイドライン」の策定に向けて準備されていることは大変に素晴らしいことですが、防犯まちづくりの推進は、地域の安全は地域で守るという基本的な認識の下に、それぞれの役割を担い、相互に密接な連携及び協力を図りながら、積極的かつ継続的に行われるよう、市の積極的な情報発信を期待します。  

 災害に強いまちづくりでは、地域防災における高齢化の進展や昼間活動要員の不足などの課題から、次代を担う中学生が、災害の危機管理や生命の尊さ、自主防災組織の必要性などを学ぶ「ジュニア防災リーダー」の育成に取り組まれることは評価をします。  

 また、災害時要援護者の避難支援計画についても、「災害時要援護者の避難支援体制構築に向けたマニュアル」を示して、説明会を開催し、地域における避難支援体制の構築への協力を求めていきたいという事ですが、各自主防災組織毎に自力に大きな差がありますので、個々の自主防災会との意見交換や組織支援についても協議できる場を設け、市と現場の意思疎通を十分図るよう強く要望します。  

 河川の総合治水対策については、合流式下水道改良の5カ年計画に基づき、今後は鵠沼東部の貯留管築造が計画されているようですが、白旗川流末地域である善行地区の浸水被害も大変に大きな問題であります。現在、国の「下水道総合浸水対策緊急事業」の採択に向けて県との協議中とのことですが、速やかな事業実施と地域住民への対応策の説明がされるよう要望します。  

 高齢者や障害者などが地域で安心して暮らせるための施策についてでありますが、本市の高齢者人口も着実に進展しており、一方で、少子化の進行はもとより、地域社会の機能や世帯構造が大きく変化する中にあって、高齢者福祉のあり方も大きく転換していこうとしています。  

 本市も「高齢者保健福祉計画」の改訂により、様々な見直しがされたと認識しておりますが、介護老人福祉施設等の施設整備は大きな課題であります。現在、湘南ライフタウンD街区に100床規模の特別養護老人ホームが整備される予定となっており、一日も早い開設が待たれますが、いわゆる空白エリアと言われる地区への整備は喫緊の課題でありますので精力的に検討するよう要望します。  

 相模原市では、介護で不安を抱える人やその家族に対して、24時間、電話で介護相談を受ける「ほっと!あんしんダイヤル」を一昨年の8月から開設しており、昨年度、市民から5488件の相談が寄せられ、そのうち電話での相談が3845件あったことから、独居で不安を抱える高齢者や在宅介護を行う家族を支える仕組みの一つとして、電話相談の体制強化を進めると聞いています。  

 このような、市民からの介護相談に夜間でも気軽に応じる窓口を設けることで、在宅介護が行える環境を整え、独居の不安や介護疲れが要因となる痛ましい事件の発生を未然に防ぐ効果や、地域包括支援センターの機能強化も期待されることから、本市においても24時間・365日の介護相談体制の整備を要望します。  

 次に、障害のある人たち一人ひとり、それぞれのライフステージを通して、保健だけ、医療だけ、教育だけあるいは福祉だけでは、適切に対応しきれない複雑で多様なニーズが生じています。  

 また、たとえ障害があっても、可能な限り地域で普通の生活をすることが求められるようになり、こうしたなかで、保健・医療・福祉そして教育が連携・協働することによって、障害のある人たち一人ひとりのニーズにより即した適切な支援体制の整備と、ライフステージそれぞれの時期に個々のニーズに応じたより適切な支援が提供されるよう、関連諸機関がそれぞれの機能と役割を担って連携する総合的な発達支援システムの構築を要望します。    

 次に、健康や医療の施策等について、子どもから高齢者まで、市民ひとりひとりが健康的な生活習慣を身につけ、生活の質の向上に努めながら、健康寿命を延ばせるように、自主的な健康づくりの普及啓発と保健サービスの充実を図る「藤沢市健康増進計画」の策定にあっては、具体的な数値目標と取り組み評価など指標の設定がなされるよう要望します。  

 がん検診の受診率向上については、今後は、市民が受診しやすいよう、医療機関一覧等も同封した個別通知により受診勧奨を行い、また、子宮がん検診についても、平成21年度から受診期間を通年とし、さらなる受診率の向上を図ることは大変に心強く思います。  

 前立腺がん検診についても、転移がんの罹患率減少効果が報告されていることなどから、前立腺特異抗原による検査、所謂PSA検査の実施に向けて、平成21年度は、引き続き、具体的な検討を行い、平成22年度実施を目標に取り組まれると聞いておりますので、大いに期待して見守りたいと思います。  

 WHO(世界保健機関)の調査によると、自殺直前にはほとんどの人が精神的変調を来していると言われ、精神疾患の早期発見は、自殺の予防に効果があると考えられています。 

 しかし実際は、患者にとって精神科はまだ受診しづらい医療機関であり、国内の調査によると、抑うつ症状のある患者の64.7%がまず受診するのは内科で、精神科は5.6%、心療内科は3.8%にすぎないという結果があり、相談しやすい環境の整備が課題の一つとされています。  

 こうしたなか、本市でも自殺防止のため、関係機関と連携した「藤沢市自殺対策協議会」を設立し、自殺の予防対策を推進されることは評価をいたしますが、今後は、自殺の危険サインをみつけ、適切な対応を行う人材として、医師、教職員、保健師とともに、介護支援専門員、民生・児童委員なども、心の健康づくりや、自殺予防についての研修を行い、「ゲートキーパー」としての役割を担ってもらうようマンパワーの確保を要望します。

【第3の「環境」の施策について】

 市民ネットワークによる温暖化対策の一環として4月に開設予定の「環境ポータルサイト」については、市民の環境配慮行動を誘発するような仕掛けが必要であり、従来のような「エコライフチェック機能」では市民は振り向かないと思います。例えば、市民がエコライフに挑戦したことで森林や自然が増えていく「エコシティ」ようなバーチャル空間を作ったり、インターネットならではの斬新なアイディアを期待いたします。  

 また、市が主催するイベントはもとより、市内で開催される各種イベントにも「藤沢市エコイベント制度」を積極的に取り入れるよう、関係機関への働きかけを強化していただきたいと思います。  

 資源ごみ分別収集についてでありますが、資源・ごみ集積場所は、地域の皆さんのご理解ご協力のもと自治会・町内会が資源・ごみ集積場所の設置から管理まで行う中、指定時間以外の深夜排出や不正排出など、マナーやルールを守らない方がいることでトラブルも起きることがあり、朝の当番を嫌がる方も大変に多くなってきていると聞いております。  

 平成21年度は、資源ごみ個別収集に関する意識調査もされると聞いておりますが、自治会・町内会による資源ごみ集積のあり方は見直す時期に来ており、できるだけ速やかな資源ごみ個別収集の実施を要望します。

【第4の「産業」の施策について】

 本市の顔である藤沢駅周辺の商業振興策について、藤沢駅周辺の南北一体となった中心市街地の活性化という観点から、再整備の計画を地域と協働でつくる考えが示されましたが、この際、ユニバーサルデザインの視点から、特に駅周辺は公共サインだけではなく、ちょっとした段差や横断歩道、階段の手すり、ベンチや屋根など大幅に見直し、思い切った大改造も視野に入れ魅力有る玄関口となるよう検討を要望します。  

 観光振興策については、エコツーリズム創出を見据えた新たな観光振興にも積極的に取り組まれるよう要望をいたします。併せて、外国人誘客宣伝事業においては、中国、台湾に対するトップセールスの効果が現れていることは大いに評価をいたします。  

 今後は、教育交流という観点からも特に青少年の交流に光をあて、その時の思い出が、長い目で見れば未来の観光客誘致にもつながると捉え、積極的な教育交流が図られるよう期待をします。  

 地域資源を活かしながら地域課題の解決を「ビジネス」の手法で取り組み、地域の人材やノウハウ、施設、資金を活用することにより、地域における新たな創業や雇用の創出、働きがい、生きがいを生み出し、地域コミュニティの活性化にも寄与することが期待される「コミュニティビジネス」の創出を支援し、商業ベンチャーという観点からも、空き店舗等を活用した「商業版インキュべーション」による創業支援に取り組まれるよう要望します。  

 また、「団塊の世代」の大量退職時代をむかえ、今までの仕事の経験や人脈を活かしながら、「第二の人生」として事業を起こそうとする方のニーズは大変に高いと思われます。

 平成21年度からは、勤労市民課による「高年齢者再就職・企業支援セミナー」も企画されていると聞いておりますが、産業振興課とも連携する中で、シニア層の起業家育成支援を充実するよう要望します。  

 定額給付金については、国の第2次補正予算・関連法も成立し、早速、青森県西目屋(にしめや)村と北海道西興部(にしおこっぺ)村で全国最初の給付が実施され、マスコミでも大きく取り上げられるなど、消費拡大への起爆剤として期待がされています。  

 本市でも、独自の「プレミアム商品券」発行事業を、本日、追加議案として上程されることになりますが、定額給付金と併せて地域経済の活性化に大きな効果があると確信をしております。  

 県内でも、海老名市が県内トップを切って申請書の郵送を開始しており、今月27日から支給するとの報道がありました。  

 本市では、給付は6月中頃とも聞いておりますが、市民の皆さんの期待も大変大きいなか、皆さんが異口同音に言われるのが、「何でもっと早くならないのか」というご意見であります。何とか前倒しして5月中には給付できるよう要望します。

【第5の「市民経営の推進」の施策について

  本市が行う事務事業について、「本当に必要なのか」、「事業の実施主体は市であるべきか」、「事業の実施手法は妥当であるのか」など、外部の視点により事業のあり方を今一度根本から検討し、事業の拡大・充実・改善、廃止など見直しの契機として活用するため「事業仕分け」を導入することは、大きな意味があると考えます。  

 外部の厳しい意見にさらすことで職員の意識改革を促す狙いもあると思いますが、「事業仕分けは毎年やる必要はない」とも言われており「言わば、長年たまった垢を洗い落とす意味合いが強い」という指摘もありますので、作業は外部にオープンな形で行い、検証結果をどのように活かしたか議会や市民にも分かりやすく公表されることを期待します。

【新総合計画の策定について】  

 新しい時代状況に合致した新たなまちづくりのためには、本市が目指すべき都市像やまちづくりの理念、さらには施策体系との整合など、自治体を取り巻く環境が大きく変化するなかで、新しい時代にふさわしい新ビジョンを示すことは極めて重要であると考えます。  

 しかし、現行のビジョンである「ふじさわ総合計画2020」の基本計画は、2001年(平成13年)から2010年(平成22年)までの10年間となっており、2005年4月には、社会経済環境等の変化に対応した見直しを行い「改訂基本計画」として定められました。   

 確かに、基本計画は残すところ1年余りですので見直しに着手されることに異論はありませんが、基本構想そのものは2020年まで残されておりますので、本来ならば後期基本計画の十分な見直し作業があって然るべきであり、施策の継続性という観点からは重要な意味があると考えます。  

 また、現行計画策定の際には、審議会を立ち上げ学識経験者をはじめ市民も参加するなかで議論をし、13地区での意見交換会なども積極的に開催して市民の意見を尊重してきた経緯もありますので、先ずは、十分な現行計画の検証を行った上で、市民にその結果や課題などを改めて示すことが市民本位につながると考えますので、ご留意いただきたく意見として申し上げます。


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