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平成20年9例会〈一般質問〉
  「ICT(情報通信技術)の利活用について」

【質問】本年7月総務省から、平成20年「情報通信に関する現状報告」、いわゆる「情報通信白書」が公表されました。  

 この白書は、日本における情報通信の現況や政策について、国民の理解を得ることを目的に、総務省が1973年から毎年作成しており、今回の白書では「活力あるユビキタスネット社会の実現」を特集テーマに、ユビキタス化の進展と経済活動のグローバル化が地域経済をはじめ、情報通信産業の成長と国際競争力など、国民生活に与える影響について、調査、分析が行われています。  

 調査に当たっては、行政分野でのICTシステムの活用状況について、全国の市区町村を対象にアンケート調査を実施した結果、1748の自治体から回答を得ており、ICTの活用状況を表す指標として、行政が行う事業を8分野に分類し、遠隔医療やeラーニング、行政手続電子申請、地域SNSなど55項目にわたるICTの活用度数を550点満点で採点した結果、最もICTの活用度が高かったのは神奈川県藤沢市の430点で、2位の大阪府枚方市346点、3位の大阪府大阪市340点を大きく引き離す結果となりました。また、全体の平均点は約80点で、この他105市区町村が10点以下となっており、本市の情報化がいかに高く評価されているか改めて実感する結果となりました。

 そこでまず、今回のアンケート調査における行政分野でのICTの活用状況について、行政の8分野におけるICT活用指標のポイントは公開されておらず、本市がどのような分野で高く評価されたのかが分からない状況にありますので、本市が評価された点をどのように分析されているのかお聞かせを下さい。  

 また、調査結果では、ICT総合活用指標の上位に位置している市区町村以外にも、先進的な取り組みを行っている自治体も見られたようですが、本市が目指す地域情報化を今後どのように展開していこうとお考えなのか、お聞かせ頂きたいと思います。
【企画部長答弁】はじめに、「情報通信白書」における本市の評価について、お答えします。 この調査は、各自治体の「ICTシステムの有無」や「活用状況」を8つの分野ごとに評価するもので、本市については、特に「防犯・防災」、「福祉・保健」、「教育・文化」、「交通・観光」、「行政サービス」、「住民交流」の6つの分野で高い評価を得ています。

  具体的には、「GPS付き携帯電話を活用した防犯対策システム」や「子育てネットふじさわ」、「市民電子会議室」を市民、NPOと協力して構築、運営し、市民の安全安心や市民参加を推進していること、また、「電子申請・電子入札システム」や、「携帯電話等によるクレジット納付」を導入し、市民の利便性を高めていることなどがあげられます。

  一方、「医療」、「産業・農業」の2つの分野では、「電子カルテシステム」や「医療画像による遠隔診断システム」、電子タグを活用した「生産・流通活動管理システム」や「産業廃棄物運搬車両追跡システム」などを導入していないことから、他の分野と比較して評価が低くなっています。

  その中で、本市が高い評価を受けることができた理由としては、「藤沢市地域IT基本計画」を策定し、市長をトップとした「藤沢市IT推進本部」や、学識経験者、分野別代表者、市民による「藤沢市地域IT推進会議」を組織して、市全体で計画的に情報化に取り組んできたこと、また、本市の情報化の特徴は、市民、教育・研究機関、企業、行政が連携、協力して推進することを基本としており、情報化の様々な場面で、市民との協働を推進してきたことにあります。 今回、このような評価を受けることができたのも、市民やNPO、ボランティア団体、大学等関係団体のご支援、ご協力のたまものと考えています。

 次に、「本市の情報化について、今後どのように展開していこうと考えているのか」というご質問にお答えします。

 まず、社会全体の動向といたしましては、あらゆる人や物がネットワークでつながり、価値を創発する「ユビキタスネットワーク社会」が実現する方向にあり、ICTは市民生活の中に更に深く浸透していくと考えられます。

 しかし、ICTはあくまで道具や手段にすぎず、重要なのはその道具を使って「何をするのか」ということであり、安全性、信頼性の向上を図るとともに、温もりのある、人と人のつながりを感じさせるシステムづくりを、地域の関係者と協働で進めることが大切であると考えています。

 このため、今後とも、本市の財産であり、最大の原動力である「市民力」「地域力」を活かしながら、市民の目線で様々な分野においてICTを積極的に活用し、地域の活性化と豊かな生活の創造を図ってまいる考えです 。

【再質問】情報通信白書における本市への評価とその理由について、結論的には、情報化の様々な場面で、市民との協働を推進してきた結果であるいう分析がありましたが、大事なことは、外部からの評価と併せて、受益者である市民の満足度とリンクさせて評価することも重要な視点ではないかと考えますが、本市の地域情報化に対する市民の評価についてはどのように把握していくお考えかお聞かせを下さい。  

 また、地域IT基本計画に関する意見書では、情報化を進める中で、さらに利用しやすい仕組みを必要とする高齢者や障害者への充分な配慮と、情報ネットワークへのアクセス手段を持たない市民、企業、団体などについて、情報格差を生じさせない手段を講じるよう求めておりますが、本市の情報化が進む一方でこのような課題に対してはどのように取り組むお考えか、ご見解をお聞かせ頂きたいと思います。

【企画部長答弁】はじめに、本市の情報化に対する「市民の評価」の把握方法について、お答えします。 本市の情報化につきましては、国や民間企業の調査で高い評価を受けておりますが、これらの評価は、他自治体等と比較する指標の一つであり、重要なのは「市民の評価」であると考えております。

 本市の情報化に対する「市民の評価」については、「市民満足度調査」や、計画の策定や改定時などに実施する「くらしと情報化に関する市民意識調査」、インターネット安全教室等の事業実施時のサービス受益者を対象としたアンケートなどで把握に努めております。

 また、市民、NPO、学識経験者、民間企業等の代表者で構成された「藤沢市地域IT推進会議」で、年2回、情報化に関する報告を行い、ご意見をいただいております。 今後とも、「市民の評価」の把握に努め、高い市民満足度が得られるよう情報化を推進してまいります。

  次に、2点目の情報格差を生じさせないための手段や取組について、お答えします。 情報化を進めるにあたり、高齢者や障害者、情報ネットワークへのアクセス手段を持たない方などへの対策を実施し、情報格差を生じさせないことが重要であると認識しております。

 そのため、文字サイズの変更や音声読み上げに対応したホームページの作成、高齢者や障害者を対象としたパソコン講座などを実施するとともに、パソコン、インターネットを気軽に体験、学習できる場である「Let'sふじさわ」の開設、市民ボランティアによる相談受付体制の構築、公民館等へのタッチパネル式市民街頭端末の導入などの取組を進めてまいりました。

 今後とも、情報化を進めるにあたっては、情報格差を生じさせない配慮をするとともに、従来からの対面や紙媒体等によるサービス提供手段の確保も図ってまいります。

【要望】地域情報化を進めるにあたり、高齢者や障害者への情報格差を生じさせないことが重要だとご答弁もありましたが、市からの情報については、ホームページから入手される方が大変多いと思いますので、高齢者や障害者の方によるアクセシビリティ評価を早急に実施して、課題解決に向け取り組むことを要望します。


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