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平成20年6例会〈一般質問〉
  「全国体力テスト」への取り組みについて

【質問】子どもの体力や運動能力の低下が問題になっているなかで、文部科学省はこのほど、国公私立の小学5年生と中学2年生を対象にした「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」、いわゆる「全国体力テスト」を今年度から毎年実施するとしており、子どもたち一人ひとりの生活習慣や学校の指導体制などが体力や運動能力にどう関係しているのかも調査することとしています。  

 同種の調査としてはこれまでも、子どもから大人までを対象にした「新体力テスト」が毎年実施されており、本市においても市内小中学校の抽出公からのデータを取ってきましたが、運動能力などデータの変化を調べることはできても、その変化の原因や、各自の改善方策の検討まではには至っていないことから、私はこれまでの一般質問において、全ての児童生徒を対象に体力テストを行い、自分の体力を自覚して生活習慣を見直すなど、改善方策に活かすべきであると申し上げてきました。  

 そうした中、本市の新体力テストの実施率は、平成18年度、全項目を全児童・生徒が実施している学校は、小中学校合わせて14校、一部の項目または、一部の児童・生徒が実施している学校は、小中学校合わせて10校と合計24校44%の学校が新体力テストに取り組んでおり、抽出校以外の自主的実施校も徐々に増加してきたことは評価をしているところであります。  

 しかし、子どもの体力低下は依然として深刻な状況にあり、たとえば平成18年の11歳男子について、保護者の世代に当たる昭和51年と比較すると、30年間で体格は大きくなったにもかかわらず、50メートル走では0.1秒、ソフトボール投げでは4.9メートルも劣るなど、運動能力は逆に低下しており、本市の状況も同様の傾向を示していると認識しております。  

 こうしたことから文科省は、今年度から原則として全国すべての学校で、全国体力テストの実施を決め、握力検査や50メートル走など体力・運動能力に関して8種目を実施するほか、生活習慣・食習慣・運動習慣などについてアンケートを行い、同時に、各学校における体育行事や運動部活動の実施状況、体育専門の教員や外部指導者の導入状況、野外運動場など施設・設備の状況なども調査することになっています。  

 文科省では、これにより、子どもたちの体力・運動能力と生活習慣・食習慣・運動習慣がどう関係しているのかが明らかになり、一人ひとりの体力・運動能力の向上を図るための具体的方策を各学校や家庭で検討できるようになると説明しています。

 また、全国体力テストは、4月から7月にかけて各学校で実施される予定となっており、テストの結果は、学校をとおして子どもたち全員に通知されることになっていると聞いておりますが、文科省による発表は、学校間で無用な競争が起きることを防止するため、学校名や市町村名を出さないで、都道府県ごとなどのデータのみを公表する予定で、市町村や学校ごとのテスト結果の公表は、全国学力テストと同様に、各市町村の教育委員会や学校の判断に任されることになっていると聞いております。  

 そこで、お尋ねを致しますが、本市では全国体力テストの実施について、どのように取り組むお考えなのか、また、テストの結果について、どのように活かしていこうとお考えか、公表の考え方と併せてご見解をお聞かせいただきたいと思います。
【教育長答弁】1点目の「本市における全国体力テストの実施について」でございますが、文部科学省から、平成20年3月11日付けで、平成20年度の4月から7月にかけて、全国の小学校5年生及び中学校2年生全員に対し、 「平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」を実施する旨の通知がございました。  

 教育委員会としましては、現在、すべての学校で体力テストが実施されているわけではないこと、また、年度末での通知であり、各学校では平成20年度のカリキュラムを作成し終わった時期であることから、「平成20年度神奈川県児童生徒体力・運動能力調査」の抽出校、小学校6校、中学校7校に、「全国調査」も併せて実施するよう依頼し、すでに実施中でございます。  

 来年度以降につきましては、早期の全校一律での実施は難しいと考えております。希望校に対しては、 カリキュラムの中に入れていくよう、早めに各校に呼びかけてまいりたいと考えております。  

 2点目の「全国体力テストの結果の活用と公表について」でございますが、  個々の児童生徒が自己の体力の状況を把握し、体力向上の必要性を意識できるようにしていくことは、大切なことであると考えております。  

 結果の活用と公表につきましては、全国的な調査が 今回初めてであることもあり、国、県の方針や他市町の動向を踏まえて、市としての対応を考えてまいります。

【再質問】現在、すべての学校で体力テストを行っていないこと、また、年度末の通知であり、既に平成20年度のカリキュラム編成が終わっていることから、今年度は、従来通り抽出校で「全国調査」も併せて実施することとなったことは、ある程度理解を致しますが、来年度以降については、早期の全校一律での実施は難しいとされていることは、理解に苦しむわけですが、全校での実施が難しいとされる理由をお聞かせ頂くとともに、教育委員会としては、全校での実施にどのような態度で臨むお考えか、希望校だけでの実施に止めるのか、全校実施を目指すのか、また、財政的な措置や人的措置もあろうかと思いますが、改めて、ご見解をお聞かせいただきたいと思います。
【教育長答弁】1点目「早期の全校一律での実施は難しい」理由についてお答えします。まず、かなりの時間がかかり、他の授業やカリキュラムに影響が大きいことがあります。  

 小学校の場合、テストの実施時間だけでも8時間から12時間ほどを要します。さらに、実施種目の説明にもかなりの時間が必要になります。また、指示や計測も 教員が行うので、限られた人員では、効率の悪い状況があり、時間をかけるわりに、待機している時間が大半を占めることになります。

 次に、この体力テストは、小学校5年生と中学校2年生が対象であり、実施時期が4月から7月ということになっております。藤沢市の場合、小学校5年生は、この時期に多くの学校で八ヶ岳野外体験教室での体験学習を計画しております。

 また、中学校では、5月から6月にかけて体育祭に向けた練習が始まります。さらに、6月からは時期が限定される水泳の授業が始まることになり、時間の確保という面で厳しい状況の学校が多くあります。

 以上のような点から、学校の指導計画に対する影響が大きく、教員への負担も大きくなることが予測されるため、慎重に進めていきたいと考えており、早期の全校一律実施は難しいと考えているということでございます。

 次に、2点目の「教育委員会としての全校実施の考えについて」お答えいたします。 教育委員会としましては、体力テストにより児童生徒が各自の体力の状況を把握することは大切なことであると考えております。各学校には、体力テストへの参加を呼びかけてまいりたいと考えております。  

 また、中学校では、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」には参加しないが、体力テストを独自で実施している学校もございます。  

 しかしながら、先ほどお答えしましたとおり、学校や児童生徒の実態をふまえた各学校の指導計画を尊重し、学校及び児童生徒の負担にならないよう、無理なく推進してまいる所存でございます。

【要望】ご答弁では、「各学校に、体力テストへの参加を呼びかけていきたい」ということですが、投げ掛けはするが、やるやらないは学校の自由というのでは、少し無責任ではないかなと思いますし、どうしても、学校側の都合が優先されているような印象が大変強い訳であります。  

 そこで、今回の全国体力テストの特徴は、小学5年生と中学2年生の2回行われることだと思います。体力テストについて、これまでは抽出校で実施されてきましたから、義務教育9年間でも1回受けるかどうかだったと思います。しかし、2回受けられることで自身の体力向上の度合いを確認することも出来ますし、子ども達にとっては、体力テストと言うよりも体力の健康診査「体力健診」とでも言う方が適当ではないかと考えております。従って、児童生徒の利益を考えれば早急に全校で実施すべきだと思います。

 また、実施時期についても、4月から7月が実施時期として難しいのであれば、別にこだわる必要は無いと思います。確かに文科省からは4月から7月に実施された結果をデータとして分析に活かすとしていますが、実際には、秋以降に実施する自治体も多いと聞いております。  

 また、限られた人員では効率が悪く、教員への負担も大きくなることを予測されているようですが、これこそ、地域力を活用して「社体協」や地域の皆さんの協力を得れば、教員の負担は相当軽減できると考えますので、是非とも来年度以降は全校実施に向けて教育委員会としても積極的に各学校を支援されるよう強く要望したいと思います。


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