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平成18年9定例会〈一般質問〉
  「IT活用教育について」

【質問】近年の著しい情報通信技術の進展により、国民生活全般に大きな変革をもたらそうとしている今、すべての国民がその恩恵を享受できる社会を実現するために、政府は2001年に「e-Japan戦略」を策定し、その大きな柱に「教育の情報化」を重点計画として位置づけました。  

 こうしたなか、e-Japan戦略の最終年度である今年度、現時点で教育の情報化の目標達成が極めて厳しい状況となっています。  

 なかでも、おおむね100%の整備を目標とした校内LANの整備率は全国平均で48.0%に止まっており、本市においても平成18年度で62.5%の整備率となっています。  

 また、コンピューターを使って指導できる教員の割合は76.8%に止まり、本市では平成16年度決算で、小学校58.7%。中学校50.4%に止まっております。  

 しかし、校内LANやパソコンの整備率は地域間格差も生じており、施設整備の財源を普通地方交付税で対応している国の責任が極めて大きいとも言えますが、急速な社会のIT化進展の中で、ITを活用した学力向上等のための効果的な授業の実施や、学ぶ意欲を持った子どもたちがITを活用して効果的に学習できる環境の整備を図る必要があり、そのためには、教員のIT活用能力を一層向上させるとともに、優良な教育用コンテンツの整備を進めていくことなどが重要であると思います。  

 こうしたなか政府は、e-Japan戦略に続くIT戦略として「IT新改革戦略」を決定し、教育分野の情報化について、IT環境の更なる整備とIT教育の充実等、2010年を目標として引き続き推進を図ろうとしております。  

 そこで何点かお尋ねをしたいと思いますが、本市では中学校の校内LAN整備を平成20年度までに終える計画となっていますが、小学校における校内LANの整備はどのようにお考えなのか、また、授業において、インターネットを積極的に活用することにより、「魅力ある授業」や「わかる授業」を実現していくことが重要になりますが、現状ではどのような活用が図られているのか、実施形態とその効果についてお聞かせ頂きたいと思います。  

 また、校内ネットワークを活用することにより、教員が校務を効率的に行えるようになるとともに、校内ネットワークを管理し支えるベースウェアが必要であると考えますが、どのように対応されていくのかお聞かせを下さい。  

 また、コンピューターを使って指導できる教員の割合については、本市は大変厳しい状況にあると言わざる終えないと思いますが、平成17年度における指導できる教員の割合と、全ての教員がコンピューターを使って指導できるための具体的取組について、お聞かせ頂きたいと思います。  

 また、法政大学のキャリアデザイン学部が行った「インターネットと子どもの生活」調査では、インターネットを使用する際のエチケットである「ネチケット」を知らない小学生が約半数を占め、保護者の管理がない状態でインターネットを利用している児童も約半数いると発表していますが、本市における児童・保護者に対する情報モラル教育はどのように取り組むお考えかお聞かせ頂きたいと思います。
【教育長答弁】はじめに、小学校における校内LANの整備についてですが、教育委員会としましても、普通教室や特別教室においてインターネットなどを使った授業ができる校内LANの必要性については十分に認識しており、中学校については平成20年度までに全校に校内LANの整備を終える計画ですが、小学校においても今後の総合計画の中で考えてまいります。  

 2点目の校内LAN活用の実施形態とその効果についてですが、教室からインターネットや校内にあるファイルサーバーにアクセスできますので、たとえば、社会の地理の授業中に世界各国の最新情報を提示したり、理科の天体学習で星や惑星の動きをプロジェクターで映したりといった授業が行われています。  

 また、調べ学習で得た情報を校内のサーバーに保存し、生徒自身が教室でパワーポイントで発表するなどの実践も行われています。  

 その結果、生徒の興味や関心が高まり授業での理解がより深まる、調べたいことをその場ですぐに調べられるので、より効率的な授業を行うことができるなどの効果があります。  

 さらに、パソコン教室以外で複数のクラスが同時にパソコンを使った授業ができるようになることから、パソコン室の使用スケジュールの制約を受けずに時間割を組んだり授業の内容を設定したりすることが可能になります。  

 3点目の校内ネットワークを管理し支えるベースウェアについてですが、学校イントラネットの中心である教育文化センターのサーバーにはファイアウォールを導入し、不適切な情報に児童生徒が触れないようにするとともに、ウィルスチェックサーバーを設置してウィルスの侵入を防いでいます。

 各学校のサーバーにもフィルタリングソフトを導入し、児童生徒がアクセスできるホームページを制限したり、環境復元ソフトをインストールすることで、ウィルス等でパソコンの設定を変えられても自動的に元の状態に戻すなど、トラブルを未然に防ぐ手だてを講じています。  

 また、機器のトラブルについては、パソコン設置業者が迅速に対応を行っています。さらに、業者のサポート担当者が定期的に各学校を巡回しており、機器のメンテナンスや機器やソフトの操作についての説明などを行い、日々の授業に支障のないようにサポートを行っております。  

 4点目の平成17年度における指導できる教員の割合ですが、藤沢市の小学校では84.2%、中学校では 81.2%となっており、養護学校も含めた合計では 81.3%と、全国平均や神奈川県の平均を上回っております。今後も情報教育研修のあり方を、授業での活用研修を中心に実施する、学校外での研修から校内での研修に重点を移すなど改善していきたいと考えております。  

 5点目の児童・保護者に対する情報モラル教育についてですが、多くの家庭にパソコンがありインターネットを利用している現状の中で、パソコンの有効利用といった光の部分だけではなく、トラブルなどの影の部分についての教育も大切だと考えており、現在、県の資料を活用するなど指導を行っているところです。  

 また、市の「教育情報機器利用検討委員会」において、情報モラルも含めて、小学校における効果的な情報教育のカリキュラムについて検討しており、各学校へ発信していく方向で進めております

【再質問】先程も少し触れました「IT新改革戦略」では、教育分野の目標として「2010年度までに全ての教員に一人一台のコンピューターを配備し、学校と家庭や教育委員会との情報交換の手段としてのITの効果的な活用、その他様々な校務のIT化を積極的に推進する」こと、また「各学校に情報システム担当外部専門家の設置を推進し、2008年度までに各学校においてIT環境整備計画を作成する」といった新たな方策も示されていますが、本市ではどのように対応していくお考えか、当然財源問題も絡んでくることは承知をしておりますが、ご見解をお聞かせ頂きたいと思います。
【教育長答弁】情報化が急速に進む社会情勢の中で学校も例外ではなく、効率的な公務の遂行や情報セキュリティの点からも、教員へのパソコンの配備や、教育現場のIT化推進のためのサポート体制の整備等の必要性は十分に認識しております。  

 しかしながら、議員ご指摘のとおり、教育の情報環境の整備には財政的な側面が大きく関わっており、藤沢市においては、今後、小学校の校内LANやパソコン室の機器の更新も視野に入れている中で、現在のところ、「IT新改革戦略」の目標達成については、難しい状況であると考えております。


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