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平成18年9定例会〈一般質問〉
  「子どもたちの体力向上について」

【質問】近年、社会の関心が、子どもたちの学力の低下、規範意識等のモラルの低下に向けられていますが、子どもたちの「生きる力」に関わりの深い体力・運動能力の低下も深刻な状況にあります。  

 そこで、文部科学省の平成16年度体力・運動能力調査報告書には、「青少年の基礎的運動能力(走・跳・投)は、長期的に見るとほとんどの年齢段階で低い水準にある」として、神奈川県においても同様な結果となっており、数値的にも全国データと比べて低い状況となっていますが、本市の調査ではどのように分析をされているのかまずお聞かせを頂きたいと思います。  

 また神奈川県教育委員会では、体力・運動能力の低下原因等をより明らかにするとともに、今後の体力向上施策の方向性について検討するため、平成17年度から3年計画で、「子どもの体力研究委員会」を設置しており、平成17年度の調査結果に基づき、体力・運動能力の向上過程について報告書をまとめております。 

 この報告書によれば、学校における体育・健康に関する指導は、教育活動全体を通じて適切に行う必要があり、特に、体力の向上及び健康の保持増進に関する指導については、家庭や地域社会との連携を図りながら、日常生活における活動の実践を促し、生涯を通じて健康・安全で活力ある生活を送るための基礎が培われるよう配慮しなければならないとして、具体的には、健康・体力つくりの重要性の啓発と新体力テストの実施率の向上が指摘されており、新体力テストの結果を、児童が自己の生活改善に役立てたり、教師が体育科の授業を始めとする教育課程の編成に反映させたりするよう新体力テストの活用を促しております。  

 また、横浜市においても新体力テストの全種目で全国平均を上回ることを目指して、新体力テストを全ての児童生徒に実施するという目標を掲げておりますが、本市における新体力テストの実施率、及び新体力テストの活用について、どのようにお考えかお聞かせ頂きたいと思います。  

 また、新体力テストは、測定を実施すること自体が目的ではなく、結果を的確に分析し体力向上に役立てることが重要であることから、新体力テストのデータを入力するだけで体力診断ができる体力診断プログラムを立ち上げ、小学校などでは、新体力テスト実施の際、保護者の協力を得て実施するなど、状況に応じて学校等で、「体力診断プログラム」を親子揃って活用するよう促しておりますが、本市ではどのように取り組むお考えかお聞かせ頂きたいと思います。  

 また、報告書では運動部活動の活性化も指摘されていますが、「希望するクラブがない」「顧問の教員がいないために部活動ができない」といった生徒や保護者の声はここ数年絶えることがありません。  

 本市としては、部活動の派遣者事業を実施するとともに、生涯学習大学の学校部活動指導者派遣養成コースを設け、指導者の育成に取り組まれてきたことは評価すべきであると思いますが、学校側が求める種目や指導の形態などを的確に把握し、指導者派遣をマッチングさせていくことが充分機能していないように思え、また、体育協会をはじめスポーツ振興財団や市内の大学との連携についてもコーディネート機能が働いていないと考えますが、改めて本市のご見解をお聞かせ頂きたいと思います。
【教育長答弁】「子どもの体力向上について」の一点目、市の調査結果の分析ですが、本市の新体力テスト抽出校のデータにおきまして、国・県の各項目の平均値と近似していますので、国・県の課題と同様に体力・運動能力に関して低下していると考えます。  

 しかしながら本市のデータにおきまして特徴的なことは、小学校段階で数値の低かったものが、年令が上がるにつれ数値の向上傾向が見られることです。これは、学校教育及び地域でのスポーツ振興の成果と考えております。

 筋力・筋持久力を評価する上体起こし及び柔軟性を評価する長座体前屈、また、全身持久力の指標となる測定項目である持久走やシャトルランや筋パワー(瞬発力)を測定する立ち幅とびにその傾向が見られ、中学生に関しては、ほぼ全国平均を上まわっているものもあります。他の項目につきましても同様の傾向が見られ、発達段階におけるターニングポイントが概ね小学校の中学年あたりであると分析できます。  

 また、運動好きな子どもは、体力・運動能力の数値も高いということが国・県の調査結果から出ており、市の調査でも同様と考えております。  

 次に2点目の新体力テストの実施率と活用についてですが、平成18年度では、全項目を全児童・生徒が実施している学校は、小中学校合わせて14校、一部の項目または、一部の児童・生徒が実施している学校は、小中学校合わせて10校、合計24校44%の学校が新体力テストに取り組んでおり、抽出校以外の自主的実施校も増加してきております。その他にも委員会活動や集会活動等を通じてはげみ表や学習カード等を使用して体力・運動能力の向上、健康な心と体つくりを目指して各学校では継続した取り組みを展開しております。  

 新体力テストを実施している学校では、得られたデータに関して、自らの体力・運動能力を知らせるとともに子どもたち及びその保護者が健康・体力つくりの重要性を意識、理解していくよう啓発していきたいと考えております。  

 また、新体力テストの抽出校集計データに関しましては、毎年集約し全校に提供しており、実施していない学校にもその取り組みに向けて啓発しております。平成18年度の抽出校は、小学校6校、中学校3校となっております。

 3点目にあります「体力診断プログラム」につきましては、新体力テストの結果をもとに児童・生徒が自己の生活改善に役立てたり、生涯にわたって運動・スポーツを豊かに実践していくための取り組みの一つとして学校及び家庭に向けて紹介していきたいと考えております。  

 最後に4点目の部活動指導者派遣事業のマッチングやコーディネート機能についてですが、本市におきましては、生涯学習大学と本市の中学校体育連盟が協力し、学校部活動指導者を育成しており、今年度も56名の指導者を学校の要望にそって派遣しております。学校ではこの他にボランティアの指導者もおり、指導者不足に対して有効な手立てとなっております。  

 しかしながら、生徒のニーズが多様化している中で施設面、環境面、指導者等においてすべての生徒のニーズを満たすことが難しい状況がございます。  教育委員会といたしましては、部活動の役割を鑑み、今後とも関係諸機関との連携を深め、部活動の活性化に努めていきたいと考えております。  

【再質問】新体力テストの実施率についてでありますが、平成18年度、全項目を全児童・生徒で実施している学校は、小中学校合わせて14校で25.9%の実施率で、一部の児童・生徒で実施されている学校を入れれば計24校44%の実施率ということになりますが、私は、あくまでも全項目を全児童・生徒に実施していくことが大変重要であると考えますが、今後の目標及び各学校への働きかけについて再度お聞かせ頂きたいと思います。
【教育長答弁】今後の目標及び働きかけについてですが、新体力テスト実施校においては、限られた時間枠及び用具器具の中で工夫を重ねながら取り組んでいるのが実情です。各校がそれぞれの教育課程の中で工夫した取り組みを実施していくことが大切であり、全校一律の取り組みは考えておりません。  

 しかし、年々自主的に取り組む学校も増えてきていることから、データの提供やその有効的な活用の仕方などを支援してまいりたいと考えております。

【要望】新体力テストの実施についてでありますが、限られた時間枠の中で実施するご苦労というのは確かにおありなんだろうと思います。  

 当初、抽出校でしか行われてこなかった体力テストが、一部の児童・生徒で実施されている学校を入れれば小中合わせて計24校で実施されるようになったことは大きな前進でもありますので、現場のご努力に敬意を表したいと思いますが、限られた用具器具の中で工夫をして行っているという課題については大きく改善が必要だと思います。

 そこで、聞くところによりますと、握力計や体位前屈計などの測定器具を近隣の学校で貸し借りしながら実施しているようでありますが、少なくともこの辺の環境整備については教育委員会が考え積極的に取り組むべきだと思います。  

 全校一律の取り組みは考えていないというご答弁もありましたが、仮に全校で実施した場合にも対応できるだけの用具器具は整備しておくべきだと思います。  

 また、ご答弁にはありませんでしたが、体力テストの実施には、スターターの配置やタイムや記録の計測など、いわゆる人手が必要なことから、複数の教職員が係わらないと実施が困難だということを聞いておりますが、この点については、保護者や地元の社体協などと連携・協力をしていくことで解決されていくのではないかと思います。  

 また、最初の質問に対するご答弁にあったように、発達段階におけるターニングポイントが概ね小学校の中学年あたりであると分析をされていますが、小学生期には、仲間と豊に関わりながら、発達段階に応じた運動に取組み、運動を好きになったり、運動の楽しさや喜びを十分に味わったりする大切な期間でもありますので、少なくとも全小学校の児童に対し新体力テスト行い、6年間の変化が検証できるようにしていくことが、私は必要であると思いますので、是非ともこの点はもう一度よく検討して頂きたいと思います。


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