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平成17年12月定例会〈一般質問〉
  「子どもたちの体力向上について」

【質問】子どもたちの体力向上については、これまでもお尋ねしてきた経緯がありますが、今回はまず、子供たちが学校内でけがをする「傷害事故」が県内でも増加をして事についてお尋ねをしたいと思います。  

 これは、独立行政法人日本スポーツ振興センターが行った調査で、学校内で2003年度に起きた事故の「発生率」は小学校6.0%で前年度比0.3ポイント増、中学校は9.8%で前年度比1.0ポイント増に上り、中学生の十人に一人が何らかのけがをした計算で、発生率を10年前の1994年度と比べると、小学校0.9ポイント増、中学校は2.8ポイント増となっています。  

 これらの要因としては、廊下などでの子供同士の衝突や接触、飛んできたボールがよけられないといった原因が挙げられ、学校関係者は「子供の運動能力低下が事故増加の要因の一つでは」と指摘しています。  

 こうしたなか、学校内に潜む具体的な「危険」を事前に児童たちに学習させ、事故防止につなげる動きもあります。2003年度の事故発生率が小学校6.9%、中学校10.4%といずれも県平均を上回る平塚市では、2005年度から「危険予知トレーニング(KYT)」をスタートさせており、例えば、校舎内と屋外の生活の様子を描いたイラストを使い、「階段を下りてくる子と廊下を走ってくる子が出合い頭に衝突する」など、具体的に危険個所を指摘するといった教材を小学校全校に配布するなど、「運動能力とともに、危険について判断する力も育てる必要がある」としています。

 そこでまずお尋ねを致しますが、本市における小・中学校での事故発生率の推移はどのような状況なのか、また、平塚市のような「危険予知トレーニング」などの取り組みについてどのようにお考えかお聞かせを頂きたいと思います。    

 次に、横浜市教育委員会が、市内の二小学校の児童を対象に体力と生活実態の関係を調査したところ、体力のある子供ほど、「やればできる」と前向きに考えているといった結果が報告をされています。  

 この調査は、2004年度から三年間「子どもの体力向上実践事業」のモデル校に指定されている都筑区の二つの小学校、計1288入の児童に体カテストと生活実態アンケートを行い、握力、上体起こし、50メートル走など8種目の総合評価でA〜Eの5ランクに分類し生活実態とクロス集計したもので、親と一緒にスポーツをするほど体力が高くなる傾向も示され、体力が家庭環境や生活習慣と切り離せない関係にあることも浮かび上がらせる結果となりました。  

 こうしたことから、横浜市教育委員会スポーツ課では現在小学校6年間にわたって児童個人個人の体力の変化が検証できる診断票をつくることにしており、児童の親にデータを示し、こういうスポーツをやればこうなるといったアプローチの仕方も示す内容の「子どもの体力向上アクションプラン」を策定すると聞いております。  

 そこでお尋ねを致しますが、これまでも再三、児童一人一人の体力テストを行い、その結果を本人・保護者が自覚して、子どもたちの体力向上に取り組む必要があると申し上げてきましたが、もう一歩踏み込んで、「子どもの体力向上アクションプラン」のような計画性のある、本腰を入れた取り組みが必要であると考えますが、教育委員会のご見解をお聞かせ頂きたいと思います。
【教育長の答え】まず1点目の本市における小中学校での事故発生率の推移についてでございますが、平成12年度と平成16年度を比較いたしますと、学校内と学校外を合わせた事故発生率は、平成12年度小学校で6.9%、中学校で8.8%、平成16年度小学校で6.7%、中学校で 10.9%となっております。  

 事故増加率を比較いたしますとこの5年間で、小学校では0.2%減、中学校では2.1%増となっております。  場所別、場合別、原因別、部位傷害別発生件数の割合には、大きな変化は見られません。   

 次に県のデータと本市の事故発生率を平成16年度で比較してみますと県のデータでは、小学校では9.06%、中学校では、17.08%となっており、本市では、小学校、6.7%、中学校、10.9%であり、小学校では、2.4%、中学校では、6.2%と事故発生率が減少しております。  

 また、「危険予知トレーニング(KYT)」などの取り組みについてでございますが、議員ご指摘のとおり、事故発生率の増加に歯止めをかけるためには、危険を察知する力を育てていく必要があると考えております。  

 本市におきましても名称はございませんが同様な取り組みを行っております。具体的な取り組みといたしましては、各校において、事故防止会議を学期に2回以上、年6回以上開いており、学校事故の防止に努めております。具体的には、養護教諭や校内安全部による事故発生状況の報告や事故原因の分析等を行い、児童・生徒の安全、健康について研修を行っております。  

 さらに、保健・保健体育の授業をとおして傷害の防止について学びます。小学校5・6年生では、けがの防止という単元の中で、子どもたちが毎日を安全にすごすという観点で、交通事故の発生予測や発生原因、あるいは、学校や身の回りの地域における傷害事故に対する発生予測や発生原因及び簡単なけがの手当を学びます。中学校では、同内容をより具体的に、詳細に学びます。  

 また、生活科、社会、総合的な学習の時間、道徳、特別活動等の時間におきまして、ハザードマップ作り等、子どもたちの事故予測能力を高めて、傷害事故を未然に防ぐための授業を展開しております。  

 2点目の子どもの体力向上に向けてのアクションプラン等の計画についてでございますが、本市におきましては、計画はございませんが、生涯にわたってスポーツを楽しむための意識の向上や体力・健康づくりを各学校で体育や健康教育等の授業において行っております。  

 子どもたちの体力向上をめざした取り組みですが、小学校では、授業の中で全身持久力を高める運動を取り入れております。  

 また、なわとび、鉄棒、とびばこ、持久走等について、はげみ表、がんばり表、チャレンジカードといった名称で子どもたちに記録用紙を配布し、各種目や技に対してめあてを持たせるとともに、自己記録向上をめざした学習を行っております。  

 中学校の体育では、全校で準備運動・補強運動の中で毎時間、授業内容や学習領域にかかわらず瞬発的な筋力を鍛えるための運動を新たに取り入れております。  

 また、自己評価カードや自己記録カードを各自持たせる指導も行っております。このように、各学校では、自分の体力についての意識を高めることと体力の向上を図ることを目的として各種カードを作成し、その変化を向上心や自己の成長の記録として残す取り組みをしております。  

 教育委員会といたしましても、今年度、小学校体育研究会の場において、体力向上に向けて、指導法とニュースポーツの研修を行いました。今後も各学校の子どもたちの体力向上に向けて、意識づけと取り組みに対して学校訪問等で指導、支援をするとともに各学校の子どもたちが、日々の授業で楽しみながらも継続して取り組める運動、また、無理なく学習展開ができる運動を推奨してまいります。  

【再質問】まず、傷害事故の発生率はこの5年間で大きな変化はなく、県平均と比較しても本市の発生率が下回っていることは、少し安心できるデータだと理解をしますが、比較的にスポーツが盛んな本市では、スポーツをする子としない子の二極化傾向があり、子どもたちの体力にも同様な傾向が現れていると認識しています。  

 そこで、体力向上アクションプランといった計画的な取り組みの必要性についてお伺いをしたわけですが、本市における計画はないものの前向きに取り組んでいるという姿勢は理解をするところですが、ご答弁を頂いた中で、子どもたちの体力向上を目指した取り組みとして、小学校ではチャレンジカードといった記録用紙を配布し、自己記録の向上を目指していること、また、中学校でも自己評価カードや自己記録カードを各自に持たせ、その変化を記録として残す取り組みをされているとご答弁がありましたが、これらの各種カードは全ての児童生徒が有効に活用をしているのか、また、前から申し上げている「体力テスト」との連動性はどのように考えているのか、つまり効果の検証という観点から、再度ご見解をお聞かせ頂きたいと思います。

【教育長の答え】まず、1点目のカードの活用についてでございますが、小学校では、学年、種目、発達段階等によりその内容や取り組みに差違がございますが、主に陸上運動、器械運動、水泳等、データ等が記録、判明しやすい学習活動をする3年生以上が、活動を記録している事例がございます。  

 また、体育委員会や集会委員会等、児童会活動で体力向上に向けて取り組んでいる学校では、全児童がカードを持って活用しています。  中学校では、学年の発達段階に合わせて、領域、種目毎に全生徒がカードを活用しております。  

 2点目の記録と体力テストとの連動性、効果の検証についてでございますが、小、中学校ともに種目的には、50m走、立ち幅跳び、持久走等の記録が体力テストと関連していると考えております。カードの活用は、子どもたちにおいては、自身の体力データをもとに成長に向けての前向きなめあてとして意識を持たせる効果がございます。  

 また、指導者においては、カードから子どもたちの実態を把握することで、子どもたちの実情に即した授業づくりができると考えております。  

 さらに、学習指導要領に則り、目標に準拠した評価規準を作成し、子どもたちの学習活動に対する評価をするうえでも効果的であると考えております。  


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