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平成17年12月定例会〈一般質問〉
  「災害弱者対策について」

【質問】 この災害弱者対策については、これまでも一般質問や委員会質疑で取りあげてきましたが、今回は、「災害弱者防災行動マニュアル」が間もなく完成し、対象者に配布されることから、この機会を活用した対策の充実について何点か確認をしていきたいと思います。  

 まず、災害弱者防災行動マニュアルについてでありますが、地震等災害に対する心構えや適切な行動について把握するなど、日頃の準備が大切なことから、特に、一人暮らし、寝たきり及び高齢者のみの世帯など、災害時の対応が一人では困難な災害時要援護者の方々が、災害時の行動が適切にとれるようにするため、より実情に即した実効性のある災害時要援護者の行動マニュアル作成に取り組まれてきたことは大いに評価をするところであり、対象者全戸に配布されることは当事者にとっても非常に心強い事だと思います。  

 そこでまず、マニュアルの配布についてはどのように進めて行かれるお考えか、配布方法と併せて、行動マニュアルの活用方法についてお聞かせを頂きたいと思います。  

 次に、今回の行動マニュアルの策定により、既に策定されている支援マニュアルとの連動が重要になってくると考えますが、特に在宅の寝たきり高齢者や障害児者等を対象に、地震発生直後の被害を最小限に食い止めるため、安否確認や救出、避難誘導を迅速に行うことは極めて重要な課題であります。  

 実際に、地震発生直後の支援マニュアルにおける対応では、要援護高齢者の名簿をもとに民生委員が安否確認を行い、障害児者等については地区防災拠点応援職員等が対応することになっていますが、果たしてこの体制で十分なのかという点が懸念をされます。   

 そこで、災害弱者の情報共有という観点については、昨年の12月議会でもお尋ねをした際、地域での情報を基にした地域組織での活動と行政の活動が、相互に展開されることで、災害時の要援護者への適切な対応を図りたいというご答弁でありました。確かに地域組織での活動が重要であるということは間違いない点ではありますが、要援護者への支援をより確実なものとするためには、災害時要援護者の登録制度を設けることも必要ではないかと考えます。  

 そこで、実際に中越地震を契機に新潟市では、災害時要援護者の登録制度を設けており、援護者つまり「助ける側」は、地域の自主防災組織や同制度に協力する自治会・町内会、介護等サービス事業者となっており、援護内容は@「安否確認」A「避難所までの付き添い」B「避難所まで車で輸送」の3種類から本人と相談の上事前に決定しておき、家族が留守中の場合のみ援護が必要な人もいることから、利用時間帯についても「終日」或いは「特定の時間帯」のいずれかを指定するといった具体的な支援体制を明確にしたものであります。  

 残念ながら、現時点において本市の支援マニュアルではここまで具体的な対応は明記がされておりませんが、本市でも要援護者支援の登録制度を設けながら自主防災組織をはじめ、自治会・町内会、介護等サービス事業者とも連携を図りながら、要援護者一人ずつに支援計画が立てられるよう取り組むべきと考えますがご見解をお聞かせ頂きたいと思います。
【加藤総務部長の答え】要援護者の行動マニュアルの配布と活用についてですが、高齢者の方につきましては、民生委員を通じて対象となりますひとり暮らし高齢者、高齢者のみで構成している世帯等への配布をしてまいる予定です。  障害者の方につきましては、当事者団体や家族会、又施設等を通じて配布してまいります。  

 活用方法につきましては、地域の中で援助者となる自主防災組織や民生委員の方々にも配布をし、市のホームページ上での公開も検討するなかで普及・啓発を図ってまいります。  

 また、自主防災組織による地域の訓練、高齢者や障害者施設の日常活動の一環として活かしていただく等、具体的な活用方法については、今後のなかで関係組織との協議を進めてまいります。  

 次に、災害時要援護者の登録制度と自主防災組織をはじめとする自治会・町内会、介護等サービス事業者との連携、さらには要援護者一人ひとりの支援計画への取り組みについてお答えします。  

 登録制度につきましては、一人ひとりの要援護状況を一定の項目で把握しておくことは、安否確認、避難誘導等の活動において重要な情報となると考えます。身近な親族の有無、災害時に援護していただける方の有無、災害時の支援の希望等、その項目と把握の手法等について検討してまいります。  

 さらに、災害時に有機的に機能する安否確認体制の強化の視点から、民生委員と自主防災組織の連携、地区防災拠点との連絡体制等の確立についての検討も必要と考えます。  

 今後、災害時と日常時の情報の取り扱いを考慮する中で、これらの課題について、地区防災拠点施設を中心とした地域防災体制の充実強化の取り組みの中で検討を進めてまいります。  

【再質問】 「災害弱者対策について」は、基本的に災害時要援護者の登録制度と一人ひとりの支援計画が構築できるよう検討されていくと前向きなご答弁頂きましたが、そうすると、今後予定している行動マニュアルの配布はいつ頃をお考えなのか、また、配布する際には、要援護者の皆さんにどのような投げ掛けをしながら配布していくのか確認をさせて頂きたいと思います。  

 また、一人ひとりの支援計画をたてる上では、災害時に援護していただける方、つまり、民生委員をはじめ自主防災組織との連携が必要になってくると考えますが、その際には、福祉部門や災害対策課から投げかけると言うよりも、今後機能強化が図られる地区防災拠点との連携を基に支援体制を確立していくことが必要だと考えますが、再度お考えをお聞かせいただきたいと思います。  

 また、プライバシー問題をはじめとした個人情報保護の観点では、ご答弁にもあったように、日常時の情報の取扱いという課題があると思いますが、先進事例として先程も取りあげた新潟市の考え方として、災害時要援護者の登録については、あくまで本人同意のもと名簿化するもので、登録申請書にもはっきり明記しており、個人情報の保護に関する条例との整合性はとれているとの事でありました。  

 さらに、自治会・町内会をはじめ介護等サービス事業者に名簿を渡す際には、災害時要援護の目的以外には使用しない旨の確約書を取り交わしているという事でありました。  

 そこで、本市の個人情報の保護に関する条例を見ると、個人情報を収集する登録事務について、「実施機関は、登録事務につき、個人情報を収集するときは、本人から直接収集しなければならない。とし、本人の同意を得ているときはこの限りではない」とも明記されており、人の生命、身体を守るという登録事務の目的等規定を明確にさえすれば問題はないと考えますが、審議会などに諮問して早急に精査するお考えはどうかお聞かせいただきたいと思います。

【種部部長の答え】行動マニュアルの配布等、具体的な対応につきましてお答えします。高齢者の方につきましては、毎年6月から7月に掛けて実施しております、民生委員による在宅高齢者を対象とする高齢世帯現況調査の中で対応する予定です。  

 来年の調査におきまして、行動マニュアルを配布し、調査内容に災害時の項目を加味するなど、マニュアルの活用、災害時の備え、避難等の活動についての普及、啓発に努めてまいります。  

 障害者の方につきましては、当事者団体及び家族会の方々に対し、日常時及び災害時の対応について行動マニュアルを活用した説明会の実施等について、関係団体との調整を図る中で、概ね、来年度当初から随時実施をしてまいります。  

 次に、民生委員、自主防災組織及び防災拠点施設との連携についてお答えします。地域には、対象となります民生委員が434人、自治会・町内会が465、自主防災組織が419との組織がございます。これらの具体的な連携の検討を進めていくためには、個々との調整が必要となり、きめ細やかな対応が求められます。

 このためには、地区防災拠点となります、市民センター及び公民館の役割が重要となってまいります。来年度に向けて検討しております、地区防災拠点施設を中心とした地域防災体制の充実強化の、具体的な項目として位置づけてまいりたいと考えております。  

 次に、個人情報保護の観点での本人同意を前提とした災害時要援護者情報の取り扱いについてお答えします。議員ご指摘のとおり、個人情報の収集、利用及び提供につきましては、ご本人から同意を得ている場合には藤沢市個人情報の保護に関する条例上、制限を受けないこととなっております。

 一方、条例では情報を受けるものに対し、個人情報の使用目的の限定や使用方法又は漏えいの防止等の措置を講ずることを求めております。  

 これらにつきましては、具体的な対策及び実効性等を精査する中で、当事者及び家族の方々並びに関係団体との協議を進め、個人情報保護制度運営審議会への諮問等を含めまして検討を進めてまいりますのでよろしくお願いします。


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