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平成17年6月定例会〈一般質問〉
  「地域ブランド化」について

【質問】 昨年11月、政府の知的財産戦略本部が日本のファッション・食・地域ブランドなどを「日本ブランド」として確立することを推進するための「日本ブランド・ワーキンググループ」を開催しました。  

 このワーキンググループでは、今後、取り組むべき課題として約400程の項目が協議され、特にその中で「地域産業の活性化と地域ブランドの保護を目的とする商標制度の見直し」というものがあり、「地域ブランド」への取り組みが大きな柱の一つになっていました。  

 そこで、経済産業省では、地域ブランド化とは「地域発の商品、或いはサービスのブランド化」と、「地域イメージのブランド化」を結びつけ、好循環を生み出し、地域外の資金・人材を呼び込むという持続的な地域経済の活性化を図ることと定義しています。この定義は非常に明確で、つまり、その地域から生まれた商品やサービスを「地域ブランド商品」として確立するのと同時に、その地域が持つイメージを高めて「地域ブランド」そのものを高めていく。この二つを同時に行っていくことが「地域ブランド化」であるということであります。  

 一例としては、「十勝ブランド」というものがあります。大自然の中で育った「安全・安心・おいしい」という素材を生かした商品として「十勝ワイン」と「十勝ナチュラルチーズ」という大ヒット商品が生まれ、ここでは、独自の味を追求し、生産技術を高めて高い品質を保つために十勝ブランド認証制度を設定しています。  

 このように「地域ブランド化」には、すでに出来上がっている地域のイメージを利用して商品を作ったり、その地域とは関係のない商品に地名を付けて売るだけではなく、その商品自体が「地域ブランド」のイメージを高めていくことの一端を担っていることが必要となってきます。  

 また、農林水産省からは、地域ブランド作りについて「地域ブランドを生み出すためには、従来ある製品と差別化が図られるよう、地域の特性を生かしながら、消費者ニーズに応じた特色ある新品種の育成や技術開発を通じた新たな製品開発が重要」と指摘しており。つまり、ブランドの生成を支えるには、他との差別化を行い、またそのブランドの特性をより明確にするために新しい品種の改良と育成が必要であるということです。例えば、アントシアニンを高含有する紫イモ「アヤムラサキ」や、温州みかんとトロビタオレンジを掛け合わせた「清美オレンジ」などが典型例と言われており、こういった特長を生かした商品について、さらなる開発が進むことで「地域ブランド化」が図られた事になります。  

 また、夕張メロンは苗木や接木を地域のJAが管理し、出荷に当たってはラベルや箱を統一するなど徹底した品質管理を行っています。こうした生産方式・規格の統一によるブランド価値の維持は、とても重要であり、このようにして、地域の特性と高い品質とがうまく融合された場合、消費者からの評価は高まり、そのブランドが「地域ブランド」として定着することが可能となりますが、ここで重要なのは、地域ブランドとは決して過去の産物ではないということであります。つまり地形や気候、歴史、そして過去から受け継がれてきた技術などを生かしながら、新たに生まれている商品や技術であり、十勝ワインにしても、清美オレンジや夕張メロンにしても、いずれもその土地で新たに生み出された新しい製品であるということです。  

 また、新しいブランドを作ろうという試みの際には、その商品に、なんらかのこれまでにない新しい事柄を加える必要があります。「ここが他のブランドとは違う」「こんな良さがあるんだ」ということを知らせるには、消費者が興味を示すような「新鮮味」が必要であり、言わば水面をバシャバシャとたたいて波を立てなければ、まず消費者が気付くことは無いということです。  例えば、「百年以上前から受け継がれてきた伝統の味と技術で・・・」というキャッチフレーズをよく目にします。確かに、機械式の大量生産に飽きた消費者が、より高品質の商品を求めて伝統的な手作りの商品に対して興味を寄せてきていますし、それが地域ブランド化の最大のチャンスになっているとも言えます。しかし、単なる「昔から」と「手作り」では、機械で生産したものとの差別化はできても、その地域ならではのブランドとしての特徴にはなり得ず、何が優れており、何が他にはない魅力であるのかを明確に打ち出すことができるかどうか。そこが地域ブランド化に不可欠な点であると思います。  

 そこでまずお尋ねを致しますが、これまで述べてきたような新しいブランドを作ろうという試みや、優位性、差別化などのブランド認証制度といった、本市における地域ブランド化の戦略的取り組みについて、どのように進めていこうとお考えなのかお聞かせを頂きたいと思います。  

 また、地域おこしの観点から地域名と商品名からなる商標を当該地域の産品等に用い、地域ブランドとして地域経済の活性化に結びつけようとしても現行の商標法では地域名と商品名からなる商標登録を全国的な知名度を有するなど、一定の要件の下でしか認めていないため、全国的な知名度を獲得する前の段階から一般の産品等と差別化を図ることは困難がありましたが、経済産業省・特許庁は、地名と商品名を組み合わせた地域ブランドを商標登録しやすくし、競争力の強化と地域経済の活性化を支援するため、団体商標としてより早い段階で登録を受けることを可能とする商標法改正案を今国会に提出しており、この改正案が今国会で成立すると、早速、来年の4月から施行という事になります。  

 そこでお尋ねを致しますが、この商標法の一部改正にあたり、本市としても、まず我が地域の特産品を保護するため、また、今後の地域ブランド化戦略を見直す上からも、行政が中心となり関連団体や地域住民との協議機関を設置する必要があると思いますが本市のご見解をお聞かせ頂きたいと思います。
【経済部長の答え】まず、第1点目の「本市における地域ブランド化のための戦略的取り組み」についてお答えいたします。  

 商標による差別化は、商品が市場に受け入れられ、他の商品と一線を画して認識されるための有効な手段として、また、地域特産品などの宣伝や地域ブランドの確立、地方公共団体のPR手法としても有効なものと考えております。  

 議員ご指摘のとおり、商標法の一部改正により、今後は地域ブランドの商標化に拍車がかかり、強い地域ブランドの活用が地域産業の活性化のための鍵になってくると推察されます。  

 これまで農水産業の分野においては、従来から地域の特色を表に出し、他の産地との差別化を図り、高付加価 値を付けるための産地ブランドが広く浸透しております。  

 神奈川県においては、「三浦ダイコン」を始めとし、市場に評価されている産品が数多くあり、組織的な生産に基づき、品質、生産量並びに供給体制の向上・安定を目指す農水産物やその加工品を、「かながわブランド」として選定し、普及を図っております。  

 本市においても、ブランドを推進する観点から、戦略的な推進を検討すべき時期に来ていると考えておりますので、商標の継続維持など、ブランドに見合った品質を継続的に確保していくための努力を支援していく仕組等も含めまして、今後、関係機関・団体と連携し、商標取得の推進と、地域ブランド確立のための施策を検討してまいりたいと思います。  

 次に、第2点目の「行政が中心となった協議会の設置について」でございますが、昨年11月に、市内の観光名産品や、特産品を広く市外に紹介し、販路拡大を図ることを目的といたしまして、「ふじさわ観光名産品協議会」が設置されました。  

 地域ブランド化のための推進につきましては、同協議会の活動を継続的に支援していくとともに、同協議会との連携の中で進めていきたいと考えております。  

 当面、「ふじさわ観光名産品協議会」において認定された「湘南ボーイ」、「江ノ電サブレ」、「遊行まんじゅう」などの観光名産品45品目と、「湘南しらす」、「湘南トマト」、「藤稔」などの、特産品7品目を中心とし、これらを地域ブランドとして発展させていくための手法について、同協議会との連携の中で構築していきたいと考えております。  
【再質問】本市においてもブランド化を推進する観点から、品質向上のための支援や仕組み、商標取得の推進など地域ブランド確立のための戦略的な取り組みを検討していきたいという大変前向きなご答弁を頂きました。 また、「ふじさわ観光名産品協議会」との連携の中で地域ブランド化の推進を図りたいというご答弁もありましたが、地域ブランドを保護・育成させていくためには、農協・漁協・商工・観光などと市が連携・推進していくことが大変重要になってきます。  

 そこで、経済産業省は今年度から、地域のブランド化に向けた具体的な成功例の分析等を通じたポイントを明確に示し、また、地元組織作りに向けた手法の開発などを支援し、既存の施策とも連携して実効性を高めるため地域にアドバイザーを派遣する事業として「地域ブランドアドバイザー・フォーラム事業」を実施しており、平成19年までの3カ年で1000件を目標として、地域ブランドへの取り組みを支援していこうとしておりますが、本市としてこの事業を取り入れていくお考えはどうかお聞かせを頂きたいと思います。
【経済部長の答え】経済産業省が、本年度から実施していこうとしている「地域ブランドアドバイ ザー・フォーラム事業」を本市として取り入れていく考えはどうかということですが、先ほど御答弁した「ふじさわ観光名産品協議会」の構成には、藤沢商工会議所、藤沢観光協会、 藤沢市漁業協同組合、さがみ農業協同組合が入っており、今後、商標法の一部改 正を視野に入れ、「地域ブランド化」の推進に向け、同協議会とより一層の連携を図っていきたいと考えておりますが、ご指摘の「地域ブランドアドバイザー・フォーラム事業」の有効性につきましては、今後、十分に研究・検討していきたいと考えております。


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