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平成17年6月定例会〈一般質問〉
  「環境情報の共有化と可視化」について

【質問】 地球温暖化対策をはじめとする各種の環境活動には、行政、事業者、市民の連携が不可欠であり、その為には、今まで以上に環境情報の開示、共有化を図る必要があります。

 そこで、環境情報の開示に関しては、本年4月に施行された「環境配慮促進法」によって、各省庁、地方公共団体および特定事業者に環境負荷などに関する情報や環境に配慮した事業活動に関する情報などをインターネットや環境報告書などによって公表することが義務付けられ、この法律の施行により、環境関連情報の公開は、一定の基準に沿う内容で促進されることが見込まれています。  

 また、先程も取りあげた「環境保全・環境教育推進法」においても、行政、企業などに対して環境情報の積極的な開示が求められており、情報発信や情報の共有が、行政、企業、民間団体、市民による環境保全活動や協働的取り組みの基盤とされています。  

 さらに、本年2月に公表された「地球温暖化対策推進法改正案」でも、環境に関する情報提供や環境教育、普及活動が、温暖化対策全般において重要な施策であると位置づけ、強化を図ることがうたわれております。  

 このように、環境情報の開示は法的な後押しもあり、ますます加速する方向にあると言えますが、実際には、それが環境活動の連携や活性化に活用されてこそ意味を成すものであり、その為には、情報の発信側と受信側が、必要とする情報の所在や伝達方法を共有して初めて達成されるものであります。  

 特に、行政が保有する膨大な環境情報については、内部では活用されているものの、市民に対しては年1回の白書や広報に特集記事として掲載するだけでは、市民の環境意識を変えることは困難であり、具体的に意識を変えるだけの情報をどれだけその目の前に提供できるのかが問われてくると思います。  

 そこで、必要な情報を一つの基盤上で共有し、そこから互いにコミュニケーションを図る手段として、インターネットによる情報ネットワーク化があり、本市でも「環境共生まちづくり支援システム」として、他市に先駆けて取り組まれていることは大いに評価されるべきことでありますが、インターネットなどで行政が懸命に情報提供をしたとしても市民にその気がなければ、また、IT環境が整っていなければ、残念ながらその情報は一部の人の目にしか触れないことになります。  

 そこで、インターネットだけではなく、新聞、テレビなどのマスメディアを通じてデイリーベースで市民に情報提供し、何気なくでも毎日目につく環境情報の提供を進める必要があると思います。例えば、新聞社に協力してもらい、地方版に地域の環境情報を掲載することや、ケーブルテレビやFM放送による情報の共有化も検討する余地があると考えます。また、市役所新館の1階ロビーをはじめ各市民センターのロビーにも情報提供できるシステムを構築するなど、まだまだ改善する点はあると思いますが、如何お考えかお聞かせ頂きたいと思います。  

 次に、環境情報の可視化についてでありますが、ロシアの批准により京都議定書が発効されたことで、日本の対応に関する論議が急速に高まっています。2005年度の実施は見送られましたが、環境省や環境分野の有識者は環境税の導入を早急に実施すべきだと主張し、方や産業界や経済産業省は環境税の導入に反対し、省エネ対策の強化やクリーン開発メカニズムの活用によって削減目標を達成すべきとしています。  

 このような環境税の是非をここで論ずるつもりはありませんが、むしろ、環境税の議論をする前に、いかに自らがエネルギーを消費しているか、またその使用方法によっていかに省エネが実現できるかということを定量的に示す方法を明示し、省エネ行為を評価する方法を確立することの方が先決課題であると思います。  

 とりわけ、エネルギーや環境の専門家がいない中小企業、オフィス、さらには一般家庭など、いわゆる民生部門における省エネは、大企業や環境ISOを取得しているような意識の高い企業の場合とは異なり、一般的に省エネに対するインセンティブも低く、具体的な省エネ行為に対する支援が今後の大きな課題であり、地域における省エネ行為を指導する立場にある地方自治体は、いかにコスト効率の良い省エネを実現していくのか充分に検討する必要があります。  

 そこで、省エネ行為と共に環境改善行動に導くには、省エネ情報の数値化、或いはグラフ化、リアルタイム常時モニタリングなど情報の可視化が有効であると考えます。  

 具体的に杉並区では、「家庭でできる省エネ作戦」と題して、エアコンの設定温度を1度変えたら・・・とか、冷蔵庫の上手な使い方は・・・、など家庭でだれもが簡単に実践できる省エネ行動とその効果を金額と二酸化炭素に換算した、省エネ効果が具体的に実感できるパンフレットを作成し、ホームページでも公開しています。  

 また、杉並区をはじめ川越市や江別市など多くの自治体では、家庭での省エネ効果が一目でわかるように、電気使用量、電気代、CO2排出量などをリアルタイムで表示し、消費電力の総量を金額に換算して表示する「省エネナビ」(写真)という機器を貸し出して、各家庭で常時モニタリングによる省エネルギー効果を実体験してもらう取り組みが進められています。  

 そこでお尋ねを致しますが、このように環境意識のない人や意識と行動にギャップのある人たちをもその気にさせる省エネ戦略というものはまだまだ研究していく余地があり、本市としても具体的な省エネ情報の可視化に取り組む必要があると思いますが、お考えをお聞かせ頂きたいと思います。
【環境部長の答え】1点目「環境情報の提供と共有化」についてお答えいたします。

 行政が持っている環境情報を市民に提供し、情報を共有化することは非常に大事なことであると認識しております。現在のところ、この環境情報を伝える手段としては、刊行物、各種パンフレット、広報ふじさわ、ホームページ等が考えられる手段であり、議員ご提案の新聞、テレビなどのマスメディアを通じて、市民に環境情報を提供することは必要なことであると思いますが、デイリ−ベ−スで行うことにつきましては、非常に難しいことであると考えております。  

 しかしながら、環境情報の緊急性、重要性によっては、マスメディアの協力を得て、より多くの情報をなるべく早く提供すべきであると考えております。  

 また、環境情報の中でも、環境保全に関わる大気、水質、航空機騒音等の測定データについては、インターネットを通じ、ホームページで公表しております。大気は1時間毎に更新し、水質と航空機騒音は、毎月更新を行っております。この中でも、特に航空機騒音のデ−タにつきましては、今年度、翌日提供できる形に変更してまいりたいと考えております。  

 次に、2点目の「環境情報の可視化について」お答えします。省エネを図り、環境負荷の低減とコスト削減を民生部門で取り組むには、省エネ情報の数値化、グラフ化、リアルタイム常時モニタリングなど、情報の可視化が有効であると考えております。多くの人に環境に対する意識を高めていただくには、具体的な省エネ情報を示して行くことも有効な手段であると思います。  

 そのためには、本年度策定します「地球温暖化対策地域推進計画」の中で、具体的な方策を煮詰めて、示していきたいと考えております。また、本年新たな取り組みとして、この6月に発足する、「地球温暖化対策地域協議会」と連携しながら、環境イベント等でのキャンペーン活動やホームページ等を利用し、省エネに対する啓発や実践活動を積極的に取り組んでいきたいと思います。  
【再質問】市民の環境保全に向けた意欲を増進させるためには、今まで以上に行政が果たす役割は大きいと考えます。そこで、環境情報の共有化と可視化についてですが、新聞、テレビなどのマスメディアを通じたデイリーベースでの情報提供は非常に難しいというご答弁でしたが、環境情報として、今後特に重要なことは、温室効果ガスの削減にむけた情報提供であると考えます。  

 そこで、温室効果ガスの総排出量を把握するためには、行政が中心となり市内企業とも連携した情報の共有化と市民への情報開示が喫緊の課題であると思いますので、「地球温暖化対策地域推進計画」の策定と併せて早急に取り組む必要があると考えますが、再度ご見解をお聞かせ頂きたいと思います。  

 次に、環境情報の可視化についてですが、具体的な取り組みは「地球温暖化対策地域推進計画」の中で示していきたいとのことですが、先程も指摘したように、あまり環境意識のない人をその気にさせるには、行政がどれだけ強い意識と戦略性をもって取り組むかに掛かっていると思います。そこで、先程紹介した家庭でだれもが簡単に実践できる省エネ行動とその効果を金額や二酸化炭素に換算したパンフレットの作成などは、地域推進計画の策定を待たなくてもエコマラソンのリニューアルなどで十分対応でき、また、対応を図るべきと考えますが再度ご答弁を頂きたいと思います。  

 また、電気使用量、電気代、CO2排出量などをリアルタイムで表示する「省エネナビ」については、機器の購入など財政的負担がありますので具体的なご答弁はされなかったと理解をいたしますが、少し古いデータになりますが、財団法人・省エネルギーセンターでは、98年11月から99年3月までの期間、省エネナビを全国800世帯に設置して、省エネナビ稼働日分の電気使用量と前年同期の使用料を比較したところ、約20%の削減が達成されており、家庭における省エネ行動が活発化したことが報告されています。こうしたことから、先月から私の家でも実際にこの機器を取り付けてみましたが、省エネ効果の実態が実に分かり易くて楽しみながら省エネ効果が実感でき、妻からも面白いと大変好評です。 従って、本市でもどのような活用が図れるかを検証する意味で、環境部で何台か購入してみて試しにおやりになってみてはと思いますがこれは要望としておきます。 。
【環境部長の答え】温室効果ガスの削減に向けた情報提供についてですが、「地球温暖化対策地域推進計画」の中で、毎年度、市内温室効果ガスの排出量を情報提供していきたいと考えております。

 また、これに合わせ省エネ行動の効果が、簡単に二酸化炭素や金額に換算できるようなパンフレット等を作成し、市民や事業者が積極的に省エネ行動に取り組んでもらえるような啓発活動をしていきたいと思っております。  

 そして、これらの結果を踏まえた中で、環境への意識を高めることに効果のある具体的な対策を講じて参りたいと考えておりますので、よろしくご理解いただきますようお願い申しあげます。

 

※生活レベルでの環境意識を啓発する(財)省エネルギーセンターのホームページでも、様々な情報を紹介しています http://www.eccj.or.jp/sub_04.html


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