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平成28年9月定例会〈決算討論〉
  「藤沢市平成27年度決算の認定について」

【平成27年度の藤沢市の施政方針では】

 平成27年度当初予算においては、藤沢の将来につなぐ重要な一年の予算として、過去最高規模の「人とまちの元気を高める予算」と位置づけ、鈴木市長就任から4年目となる任期中最後の一年を、市長が就任以来掲げてこられた「郷土愛あふれる藤沢」の実現に向けて、平成27年度の市政運営のテーマを「行動」「躍動」「感動」を共にする。とされました。  

 この想いは、「2025年問題」などへの要因となる少子・超高齢化の進展に伴う社会構造の変化に向けた総合的な取り組みを進めるため、スピード感をもった「行動」が求められ、人とまちのポテンシャルを高め、湘南の元気都市として大きく「躍動」する可能性を秘めた藤沢を更に発展させるため、より高い目標と成果を目指しながら挑戦をしていくこと。  

 そして、「藤沢に暮らす誇り」や「郷土愛」といった愛着や実感を高め、日々の「感動」を出来るだけ多く実らせながら、全ての市民と共有できる藤沢市政の構築に取り組む決意を表されたものだと思います。  

 そこで、藤沢が藤沢らしく郷土愛あふれる持続的な都市となるよう、市民をはじめとする多様な主体と共に「行動」し、「感動」し、「躍動」できるよう取り組まれた、市政運営の総合指針における5つのまちづくりテーマに基づき、今後の施策展開について何点か意見要望を申し上げたいと思います。  

 

まちづくりテーマ1「みんなの命と財産を守る災害などへの備えを進めよう!」について

「災害に強いまちづくりの推進」として、災害時等に防災行政無線と連動して、レディオ湘南から発信される緊急放送等を自動受信できる「防災ラジオ」を開発し、市民に有償頒布されたことは、長年の研究開発に取り組まれてきた関係各位に敬意を表するものであります。

 ただ、このラジオが特注品であり、受注生産という工程が必要なことから年度当初の申し込みとなっておりますが、実際に大雨や台風の被害に遭遇する夏から秋以降についても、改めて防災ラジオの必要性を普及啓発し、年度途中での申し込みについても柔軟に対応されるよう要望致します。  

 大地震などの大規模災害時には、人や物、情報等が制約を受けた場合でも一定の業務を的確に行えるよう、自治体業務の継続計画を策定し、その対策を事前に準備しておくことが重要となりますが、本市の業務継続計画では、平日の夜間や休日に災害が発生した場合、職員が参集するまでの時間や、自宅などにおける被災状況によっては、全ての職員が参集できない可能性があることが課題となっております。  

 そこで、大規模災害の発生と同時に、職員に自動的にメールを発信し、職員と家族の安否等を確認するステムを導入するとともに、業務継続計画の実効性を確認し、さらに高めていくために、有事の際の業務継続を実行するための遂行訓練を実施して、より実効性のある業務継続計画として改訂するよう要望致します。  

 大地震などの大規模災害の発生後には、市民生活への速やかな支援体制の構築が求められます。取り分け、大量の罹災証明書の迅速な発行から義援金の交付、仮設住宅の入居等の被災情報をコンピューターで一元管理・共有ができる「被災者支援システム」の早期導入が喫緊の課題であります。  

 まさに、関東大震災級の大地震の発生が危惧されている中、現在までに把握している課題を早急に解決し、市役所が新庁舎へ移転するまでには、本格的な運用開始ができるよう要望致します。  

 また、防災GISを活用し、避難行動要支援者名簿のデータベースとリンクした避難支援システムの構築は、地域の中で避難支援体制づくりを進めていく上で、極めて有効であると考えますので、早急に課題を整理して、名簿情報と地図情報の一体的な管理が可能となるシステムの導入を図るよう要望します。  

 また、各自治会・町内会等での、避難行動要支援者の避難支援体制づくりを促進して、自主防災活動を側面から支援できるよう、全ての市民センター・公民館に消防再任用職員の配置を要望致します。  

「交通安全の取り組み」としては、安全な歩行環境と自転車等利用者の利便性向上について、駅周辺における自転車走行空間づくりとして、自転車の左側通行を促す矢羽根の整備などを含む、限られた道路幅員を活用した車道整備について、先ずは、藤沢駅・辻堂駅周辺における自転車走行空間づくりについて、交通管理者や道路管理者等と調整をしながら、整備に向けた考え方を早急に検討するよう要望します。  

「都市基盤の整備・充実」については、安全で快適な道路環境を確保するために取り組まれている「藤沢652号線本町工区」の整備について、市道652号線拡幅工事の具体的計画を早急に策定し、本町駅周辺の再整備計画とともに、地元の道路計画検討会議等に報告すること。

 また、西口改札の新設、藤沢本町第一踏切の存続・廃止の課題を整理して、本町駅周辺地区のバリアフリー化についても検討を進めるよう要望致します。  

 

まちづくりテーマ2「みんなとまちが元気になる魅力と活力を生み出そう!」 について 

「観光誘客の推進」については、江の島が2020東京オリンピック競技大会のセーリング会場となったことから、片瀬江ノ島駅前広場をセーリング会場の玄関口としてふさわしいリニューアル工事を行い、江の島大橋付近の渋滞緩和策として、駅前広場から島内を結ぶシャトルバスの運行や、湘南海岸沿岸を結ぶ周遊バスの運行に向けて精力的に取り組まれるよう要望します。  

 また、聶耳記念碑広場を観光資源として充実させる為に、半日程ゆったりと過ごせるようなベンチや日よけの整備、また、資料館や駐車場の整備等についても、2020東京オリンピックを視野に入れながら県と協議を重ねるとともに、更に、聶耳記念碑付近に、本市と昆明市の友好がより深まるよう「(仮称)聶耳昆明友誼記念館」の整備についても関係機関に働きかけるよう要望致します。  

「シティプロモーションの推進」については、藤沢の良さを再認識あるいは体感してもらうことを目的として、また、藤沢の魅力を広く全国・全世界に発信するために、自らの地域のイメージを高め経営資源の獲得を目指す活動として、民間企業等との交流の場を増やすなど、観光誘客にとらわれず、地域再生、観光振興、住民協働など様々な概念が含まれることから、多方面に広がっていく能動的な活動になるよう、より効果的な推進体制の見直しを要望致します。  

「スポーツの推進」については、ビーチバレー発祥に地である湘南海岸公園内に、神奈川県などと連携して国際規格のビーチバレー専用コートを整備すると共に、湘南藤沢カップ全国中学生ビーチバレー大会のメイン会場として活用するなど、より一層の大会の充実に向けて取り組むよう要望します。  

 また、東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、障がい者スポーツ環境の充実とスポーツノーマライゼーションの推進という観点から、藤沢市障がい者スポーツ団体の組織整備に向けた取組を促進するよう要望致します。

「自立と就労が困難な若者に対して」は、個別伴走型の支援を行う「ユースワークふじさわ」において、地域出張相談や訪問相談等の実施機会を増やすなど拡充に取り組まれ、その結果、市内事業所での就労体験等を通じて99人の進路が決定したことは評価を致します。  

 しかしながら、今後においても、ニート・ひきこもり等の若者が増加することが予想されており、若者の自立、就労に向けた支援においては、地域での連携や出張相談の拡充が求められてくることから、人的配置も含めた開設日の拡充について要望致します。  

 また、子どもや若者、その家族が抱える悩みは、ニートやひきこもり、不登校、就職難など多岐にわたることから、子ども・若者の状況に応じて相談から支援までの一貫した適切な支援を行うため、他部門にまたがる相談にも対応できるよう、総合的な若者相談窓口の設置を要望致します。  

 

まちづくりテーマ3「みんなが誇りと愛着を持てる地域をつくろう!」について

「花と緑あふれる持続的な環境の保全」については、市内三大谷戸の一つである「遠藤笹窪谷戸」を有する「健康の森基本計画」に位置づけられた、谷戸景観や緑地空間の保全を図るとともに、里山の再生及び地域活性化に資する施設整備に向けた検討を進めるよう。

 また、市の花「フジ」の拠点として位置づけられている「新林公園」については、県外・海外からの誘客につなげられるよう花壇やベンチ・休憩場所等の環境整備を図るよう要望致します。  

「市民と共に取り組む地球温暖化対策」については、「環境行動都市藤沢」を市民に強くアピールできるよう、目指すべき目標や取り組みをイメージできる「キャッチフレーズ」を掲げながら、環境活動等に参加した市民にインセンティブが与えられるポイント制度の導入を図り、併せて、本市独自の市民参加型省エネキャンペーンを実施するよう要望致します。  

「文化芸術の振興」については、2020東京オリンピックの開催にあたり、オリンピック憲章には「スポーツを文化、教育と融合させ、生き方の創造を探求する」精神を具体化する取り組みと位置づけられており、次の開催国である日本国内においては4年間にわたり「文化プログラム」に基づいた様々なイベントが実施される事になります。  

 そこで、本市においても、市民主体の文化芸術団体や障がい者アーチストとの連携、また「アートスペース」「藤澤浮世絵館」「ふじさわ宿交流館」等の文化施設を活用した、本市独自の東京オリンピック文化プログラムとして企画検討されるよう要望致します。  

 

まちづくりテーマ4「みんなの絆で藤沢っ子の明日を築こう!」について

「子ども・子育て支援の充実」については、母子保健事業として、育児不安等の相談に対応することはもとより、妊娠・出産期の不安や産後の身体的・精神的な負担など、その軽減を図るための継続的な支援が求められており、妊娠から出産、産後まで切れ目なくワンストップで総合的な相談支援を行うための「藤沢版ネウボラ」の展開に期待をするところであります。  

 しかしながら、児童虐待相談件数が拡大をしており、虐待死に占める0歳児の割合は約44%と高く、出産直後に支援へつなげることが欠かせなことから、児童相談所などと連携して状況を把握することで、虐待予防の拠点となることも期待される「藤沢版ネウボラ事業」や「こんにちは、あかちゃん事業」による、リスクの高い母親への支援を継続するとともに、民生委員児童委員など、身近な場所で見守りや声掛けなどを行う、地域で支える体制の強化を要望致します。  

 また、十分な相談対応と支援に向けた体制の強化が求められており、トワイライト及びショートステイ事業についても、ひとり親家庭や夜間労働者など、支援の必要な人に十分情報が行き届いていないことから、潜在的な需要の掘り起こしが進むよう周知拡大を図るとともに、産後ケアの「ショートステイ」については、産婦人科医との連携を強化して活用に向けた検討を進め、「デイケア」並びに「産後ヘルプサービス」についても、早期の実施に向けて検討を進めるよう要望致します。  

「子どもの貧困対策」についてであります。全国の子育て世帯の貧困率を示す「子どもの貧困率」は1992年に5.4%だったものが、2012年には13.8%と、この20年で2倍以上に拡大しており、本市においても、小中学校の就学援助については、小学生が3363人、中学生においても2013人で、援助率では36.3%にのぼる学校があるなど、子どもの貧困とひとり親家庭への支援は引き続き重要な課題であります。  

 そこで、本市においては、ひとり親家庭の相談において、専任の母子・父子自立支援員が家庭の生活状況を詳細に聞き取りながら、その家庭の様々な課題を把握して必要な支援メニューを組み立てていると聞いておりますが、今後は、庁内横断的な連携による「藤沢型子どもの貧困対策」の抜本的な取り組みを図るよう要望致します。  

「子どもの学習支援」については、現在の南北3か所から、特に要保護順要保護児童の多い地域を優先に、地域の縁側等の活用などを含め、短時間で安心して通えるよう、開催場所を工夫しながら実施されること。

 また、ひとり親家庭の支援について、福祉部と連携した家計相談を実施するとともに、「ひとり親メールマガジン」等の活用を検討するよう要望致します。  

「青少年の健全育成」について、放課後において、子どもたちが気軽に利用できる安心、安全な居場所としては、地域子供の家・児童館・放課後子ども教室等が設置されていますが、いずれも基本的には午後5時には閉館され、放課後児童クラブについても、最大で午後7時までの開所となっていることから、児童館等公共施設が閉館する夕方5時以降の親が帰宅するまで間の子どもの居場所については、地域の縁側や社会福祉法人等、民間の力も活用しながら、子どもが通える身近な場所で設置できるよう、早期の整備に向けて取り組むよう要望致します。  

「子どもたちの笑顔あふれる学校づくりの推進」について、中学校給食の全校実施についてでありますが、現時点において具体的な実施予定が示されていない、平成30年度以降に整備予定の市南部地域の学校について、出来るだけ早期の全校実施に向けた実施計画を示すよう要望致します。  

「いじめ対策」については、いじめに関する調査について、学校だけでの対応に納得できない保護者等からの相談等について、教育委員会だけに任せるのではなく、市長部局としても積極的に調査に関わるとともに、いじめに関する保護者からの学校への相談については、その都度、教育委員会に報告を求め、少なくとも相談から解決までの対処状況を教育委員会としても把握するよう要望致します。  

 また、児童生徒の相談体制の充実を図るため、スクールカウンセラーを2名増員すると共に、福祉的な支援が必要な相談に対応するスクールソーシャルワーカーを1名増員されたことは大いに評価を致しますが、子どもたちが抱えている背景には、家庭や地域など、子どもを取り巻く環境も大きく関わってくることから、スクールソーシャルワーカーの更なる増員に向けて検討するよう要望致します。  

子供たちの笑顔あふれる学校づくりにおいて、大きな使命と責任を負っている教員による相次ぐ不祥事が発覚したことは誠に遺憾であり、子どもたちに与えた影響は計り知れないものがあります。当然、再発防止に向けた取り組みはしっかりやって頂きたいと思いますが、事件の掌握も含めた、教育委員会による危機管理体制についても、改めて見直して頂くよう要望致します。  

 

まちづくりテーマ5「みんなの希望と笑顔があふれる健やかな暮らしを支えよう!」について

「健康づくりの推進」について、がんの早期発見・早期治療につなげるため、各種がん検診、胃がんリスク検診を実施されておりますが、がん検診受診率が低い乳がん、子宮がんに対し、国で掲げるがんの検診受診率50%の達成に向けて、受診しやすい環境づくりとして、女性医師や女性技師による対応を周知すると共に、休日夜間における検診を実施するべきと考えます。また、子宮がんにもコールリコール制度を導入し、さらに再受診する場合には無料クーポン券も使用出来るよう要望致します。  

 また、子宮頸がん検診については「HPV検査」を導入するとともに、男性の不妊治療の独自助成制度の創設に向けて検討を図るよう要望致します。  

「障害者支援」については、藤沢市総合支援協議会の重度障がい者支援部会において、平成27年度に実施した重度障がい者を対象とした、藤沢市重度障がい者の生活・医療等についてのアンケート調査では、家庭で「医療的処置を行っている」という人が56%で、これらの医療的措置を行っているのは母親が86%、訪問看護師などは0%で、すなわち日常的生活は家族の頑張りのみで支えられており、今後は、ご本人及び支えているご家族の高齢化を考えると、早急に抜本的な対応が求められていると考えます。  

 したがって、行政や相談支援事業者などが仲介役となり、近隣の医療機関の利用を促進するためのシステムを構築するなど、医療の必要な方に対して、医療情報がいきわたるような情報提供・相談体制の確立を要望致します。 「「藤沢型地域包括ケアシステムの構築」については、生活課題を抱える住民への支援を実施して、地域を拠点に活動するコミュニティソーシャルワーカーについて、モデル地区として実施された六会・湘南大庭・鵠沼の3地区での効果・検証等、役割の見直しを早急に行い、早期に全地区それぞれを担当するコミュニティソーシャルワーカーを配置できるよう要望致します。  

「認知症高齢者対策の今後の取組と推進体制」については、国が示した新オレンジプランの基本的な考え方に基づき、本市としても、部門を超えた横断的な取組みにより、認知症施策の検討を進めていることは承知をしておりますが、今後は、認知症初期集中支援チームや認知症地域支援推進員等の活動の他に、認知症関連の内容に特化した会議体を設置して、地域課題の洗い出しや解決に向けた検討を進め、認知症サポーター養成講座のより効果的な開催を含め、本市の特性に合わせた総合的な認知症施策として推進されるよう要望致します。  

 また、様々な「貧困」が大きな社会問題となっていることから、高齢単身者や障がい者の安定した住居確保対策は重要であります。  

 そこで、民間事業者が安心して賃貸契約できるよう、契約解除時に未回収家賃を行政が補助する(仮称)「居住支援制度」等の創設を検討するとともに、住宅の確保に配慮が必要な高齢者や障がい者が民間住宅に円滑に入居できるように、NPO法人や事業者、自治体等で構成する居住支援協議会を早期に設置するよう要望致します。  

 

 以上、市政運営の総合指針における5つのまちづくりテーマに沿って意見要望を申し上げてきましたが、冒頭でも申し上げたように、平成27年度は市長任期の最終年となり、市長としても集大成の年にするべく、重点施策の実現に向けご努力されたことは周知の通りでありますが、反面、市長在任中に職員による公金・準公金の横領が行われていた事実は、決算を認定する上においても看過するこ

 今後は、不祥事再発防止のための専門的な組織の設置など、内部通報制度の充実を含めた風通しの良い市組織の改革に取り組まれ、一日も早い信頼回復がなされる事を強く要望致しまして、上程されました「平成27年度藤沢市一般会計歳入歳出決算」の認定について、他9特別会計決算の認定及び、議案第32号について賛成の討論と致します。


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