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平成11年9月定例会〈一般質問〉
  「本市のおけるISO14001認証取得について」

【質問】ISO14001は、環境マネジメントシステムと環境監査に関する国際規格の一つであり、企業や自治体などの組織が活動する際に環境に対する負荷を軽減する活動を継続的に実施するための仕組みを規定する国際規格、いわゆる環境対策におけるグローバル・スタンダードと言われております。
  このISO14001は、我が国では1996年10月から発行されており、企業においては既に全国で2,000件以上の事業所が取得をしており、自治体においても98年1月に千葉県の白井町が全国で初めて取得をしたのに続き、新潟県上越市、大分県日田市、熊本県水俣市、大阪府などが相次いで取得をしており、現在自治体による取得に向けた活動がさらに活発化してきております。  
  そこで、この環境マネジメントシステムの考え方でありますが、まずシステムは自分たちでつくるということであります。これは従来の物や試験方法の規格と大きく異なる点であります。自分たちで決めた目標を文書化し、マニュアルに沿って自主的にチェックし、必要に応じて見直しながら環境への負荷を減らしていくもので、環境に配慮しながら現在ある行政サービスの質を継続的に維持向上させるための管理・監査システムであります。特に注目すべき点は、自治体が外部の民間組織から審査を受け認証されるという、極めて珍しいケースだということです。  
  取得による主な効果は、まず第1に環境に関する職員の意識改革による具体的な行動の進展につながったこと。第2に、システムの導入により全庁的な取り組みを行う上で行政の合理化がなされ、改革の進展につながったこと。第3に、行政がISOを取得したことで市民の意識が向上し、具体的な行動へ波及してきているということであります。つまり、ISO14001の認証取得は、いわゆる自治体のイメージアップのみならず実質的に取り組んでいったときの効果は多岐にわたることが言えると思います。  
  そこで、本市におけるISO14001に対する考え方でありますが、過去の定例会においても何度か取り上げられてきておりますが、その際のお答えとしては、一つには「平成10年6月に策定された環境基本計画の指針に基づき、市民、事業者、行政の行動計画を策定するので、その計画内容との整合を見ながら検討をしていきたい。」というものでありましたが、私はこの環境基本計画は市民・事業者・行政の三者が一体となって取り組む上での指針と計画であって、ISOのように自治体が独自に計画を立て一つの目標数値等を決めてみずからチェックし行動していくものとは別のものであると思います。むしろISOの取得と相まって、初めて環境基本計画との整合が図れると思いますが、このことについていかがお考えでしょうか。お尋ねいたします。  
  また、他の御答弁の際には、「環境基本計画とともに庁内環境保全率先実行計画を立ち上げて具体的に進めていきたい。」とのお答えもされておりますが、ここで言う庁内環境保全率先実行計画とはまさにISOのことであり、表現の仕方が違うだけであります。つまりISO認証取得の必要性は感じつつ実行に移す決断ができないという意思表示にも思えてなりません。また、実際にこの計画を立ち上げて各部署において実行されているようにも思われませんが、このことについてもどのような御検討をされているのかお聞かせいただきたいと思います。  
  次に、地球温暖化対策法との関係でありますが、京都会議で決定を見た2008年から2012年にかけてCO2の排出量を1990年の排出量のマイナス6%にするという目標に対し、ことし4月から地球温暖化対策法が施行され、地方自治体が責任を持って達成をしていく必要がありますが、このことに対する取り組みはISOを取得し実行していくことで問題解決につながると思いますが、この辺の連動性についてはどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。  
  ここまで、ISO14001認証取得による効果などを述べてまいりましたが、ISO認証取得にはもう一つ大きな特徴があります。それは、認証取得をしていく上では組織のトップの決断とリーダーシップが不可欠であるということであります。ISO14001はまず組織の長がきちんとした環境方針を立て、その遵守を約束することが重要であり、トップが責任を持つ体制整備があってこそ初めて成功する事業であります。したがって、本市においてはトップは市長でありますので、ここで何点か市長のお考えをお伺いいたしたいと思います。ここまで述べてきたように、このISO14001取得によるメリットは多く、特に全庁的な取り組みができることで、とりわけ行政の合理化と改革の進展には大いに役立つと思いますが、どのようにお考えでしょうか。また、市民・事業者・行政の三者が一体となった環境政策をより効果的なものにし、なかんずく市民意識の向上と具体的行動への波及については大変な効果があると思いますが、いかがお考えでしょうか。いずれにしましても、環境の国際パスポートと言われているISO14001を藤沢市として認証取得していくことは、国際化が一層進む中避けては通れない道であると思いますが、政治家として長年の経験と高い見識をお持ちである山本市長の率直なお考えをお聞かせいただきたいと思います。

【市の答え】ISOの14001は環境目標やその達成のためのプログラム、環境監査などを含んだ環境管理システムについての国際規格で、事業者はこれに沿って自主的にシステムを構築し環境保全に積極的に取り組んでいくことが求められております。この認証を取得すると国際的な取引等における信用や企業イメージが上がることから、我が国でも大企業を中心に取得が進み、現在全国で2,124の事業所、市内では10事業所が認証を取得しております。一方、自治体も事業者の一つということから認証を取得する自治体も出てきております。御質問のとおり水俣市を初め、現在まで18の自治体で取得、幾つかの自治体で取得に向けた準備を進めておりまして、県内でも相模原市、横須賀市、平塚市で準備を進めていると伺っております。
  本市といたしましては、環境基本計画策定後、専門機関の実施する研修会に参加したり、他市の資料を参考にする中でISOの認証取得に当たっての経費や執行体制、庁内率先実行計画との関連等について検討を進めてきたところでもございます。その中で、環境基本計画を受けまして行政として具体的な目標とその達成に向けた実行計画、そしてチェックをしていく体制を含んだ庁内の環境管理システムの構築を図っていくことになっております。  
  これらの中で、地球温暖化対策推進法との関連でございますが、法の中で自治体は地球温暖化防止対策、すなわちCO2などの温室効果ガスの排出削減に向けた庁内率先実行計画を策定し、その推進状況を公表していくことが義務づけられております。その内容は、省エネやごみの減量等の対策や推進チェック体制などを含んだ実質的な庁内環境管理システムの役割を果たすことになるものでございます。しかしながらISOの認証取得は外部審査機関によるチェックを受ける点、また自治体としての市内事業所に率先垂範を示すという点から、その意義は極めて高く大きいものと考えております。また御指摘のとおり、全庁的な取り組みによる行政の合理化、効率化の進展や、市民意識や具体化行動への波及という点からも大きな効果があるものと考えております。
  このような状況から、本市といたしましても取得していくことを前提に、今後地球温暖化対策推進実行計画策定との関連も含めまして、調査と準備を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
【要望】本市としても取得していくことを前提に調査と準備を進めていかれるとの御答弁でしたけれども、大変な決断をされたと思いますし、敬意を表したいと思っております。ただ、このISOについては環境部だけで取り組んでいく政策ではありませんし、全庁を挙げて取り組んでいく必要があると思いますので、今後は早期にプロジェクトチームを立ち上げていただきまして、予算化等を早期にされていかれますことを要望させていただきたいと思います。


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