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平成15年9月定例会〈一般質問〉
  環境教育の充実について

【質問】2002年、南アフリカで開かれた環境・開発サミットで日本政府は、わが国NGOの提言を採用し「持続可能な開発のための教育の10年」(2005年〜14年)を提案、これがサミットの実施計画に盛り込まれ、さらに国連総会でも決議されるなど、日本は提案国として、率先して環境教育に取り組むことが求められるようになりました。
 そこで、2003年の環境白書では、危機的状況にある地球環境を救うには、迂遠なように思えても一人ひとりの“足元”からの取り組みが重要であり、それが環境負荷を減らし、持続可能な社会への変革に結び付くことを強調しております。
 しかし、実際は国民の環境問題への意識の高まりが能動的な環境保全行動につながっていないのが現状であり、環境意識についての国際比較調査では「個人レベルの取り組みでは解決に向けて大した力にならない」と考える人の割合が日本は欧米に比べ高いとも言われており、そこで同白書では、国民一人ひとりが環境保全への行動に至るには(1)環境問題に気づき関心を持つ(2)環境問題と生活行動との密接な因果関係を理解する(3)自ら実践できるさまざまな対策があることを認識し問題解決能力を育成する。という各段階があり、そのステップアップの為には環境教育や環境情報が重要な役割を果たすことを改めて指摘しております。
 そこで、本市の各小中学校では総合的な学習の時間などで環境教育への取り組みが行われていると思いますが、具体的な実践例とともに、今後の環境教育の充実についてどのような構想をお持ちなのかお聞かせを頂きたいと思います。
 また、市が環境ISOを取得したことを契機に、児童・生徒が環境保全の大切さを知り、自分たちにできることを考えて実践し、環境にやさしい学校生活にしていこうとする取り組みも重要な環境教育であることから、学校版環境ISOの取り組みが実施されることになり、現在検討が進んでいると思いますが、環境教育を充実させる意味でも早期の導入が期待されますが、これまでの検討状況と今後の導入スケジュールについてお聞かせを頂きたいと思います。

教育総務部長の答え】1点目、具体的な実践例と充実に向けての構想についてでありますが、現在学校では総合的な学習の時間や特別活動の時間等で環境教育に取り組んでおります。昨年度においても、
・小学校3年生の給食指導の中で、残食・牛乳パックプラスチックゴミの分別を体験し、リサイクルを通して身近な環境を守ろうという意識や態度を育てることができた。
・海岸をきれいにしたいという子どもの希望から出発した6年生の総合的な学習の時間に、子どもたちはポスターを地域に貼ろうとして許可をもらうまでに苦労したり、海のゴミ拾いをして、改めてゴミの多さに気付き、美化のために何ができるかを考えたりした。
・中学1年生が、自治会・行政・住民が一体となって環境を考える場である地域住民主体の環境フェアに参加し、クリーンキャンペーンを行い、地域住民との交流を深めた。
・中学校で世界的に有名な霊長類学者のジェーン・グ  ドール氏を招き、動物の生態について講演してもらい、自然保護や環境問題についての考えを深めた。 等、たくさんの具体的な実践がなされております。
 環境教育の充実に向けましては、これまでにも、教育文化センターの環境教育研究部会が中心となって、 「ちょっとめぐってリフレッシュ」、「水のしらべ」等、環境教育に関する教師向けの指導資料を刊行しております。今後も藤沢のゴミ・エネルギー問題につきまして、2005年を目途に指導資料を刊行する予定でおります。
 こうした資料の刊行により、環境教育を実践しようとする教師を支援するとともに、人権・環境・平和教育担当者会を通しても、環境教育の充実を図りたいと考えております。
 最後に児童生徒版ISOについてお答えします。今年度、藤沢市立学校児童生徒版環境ISO検討委員会を立ち上げ、各学校で実施する際の手引きとなる運用ハンドブックについて検討を重ねているところでございます。この運用ハンドブックをもとに、試行校による実践を来年度に行い、運用ハンドブックに盛り込まれた運用手順や運用システム等を検討し、手直しを図りたいと考えております。その上で、再来年度以降、全校実施に結びつけていきたいと考えております。

【再質問】学校版のISOについては試行的実践を来年度から実施されると言うことでしたが、先ほど環境部長の方から家庭版ISOのエコマラソンへの参加も学校に呼びかけて行くとのことでしたので、是非、前向きに取り組んでいただきたいと思います。
 また、教文センターの環境教育研究部会から、環境教育に関する教師向けの指導資料も随時刊行して行かれるとのことでしたが、川崎市では、多くの子供たちが、地球や自然を好きになり、それらを大切にする活動を「よし、やってみよう!」という意識を持ち、そして、「やれば、できる」という自信を得ることを目標に小学校版・中学校版それぞれに「環境副読本」を作成し多くの学校で活用されているとお聞きしております。
 そこで、この副読本の狙いは「活動提案型」の学習をすることにあるという点で、いわゆる「調べ学習」ではなく、身近な問題の解決に取り組むためには、「課題設定をどのようにするか」にポイントがあり、この点を支援するために、小学校版では、「調べてみよう」「考えてみよう」「実行してみよう」という囲みをつくり、活動のヒントを提示しています。また、中学校版では、「Think & Do」という囲みをつくり、課題設定のヒントを与えることを狙ったもので、課題設定の一歩進んだ捉え方、つまり、子どもたちが主体的に取り組み、身近な問題を解決すること、そして、そのことで自信を深め、身近な環境や暮らしの問題に取り組む姿勢を持つことに重点が置かれている点では、環境ISOのプロセスを踏まえた形になっておりますが、特徴的なのは、環境学習の着地点を「子どもたちの参加するまちづくり」と設定して、子どもたちの生活の基盤である「まち」を学習の対象とすることで学びをより実体化し、地域との連携をも視野に入れた取り組みがなされている点では、学校版ISOをさらに一歩進化させた形になっております。
 そこで、このような環境副読本を作成している市は全国的にも広がりを見せてきておりますが、本市ではどのようにお考えかお聞かせを頂きたいと思います。
教育総務部長の答え】ご指摘のありました児童生徒向けの環境副読本の作成についてお答えします。先ほど申し上げましたように、本市ではこれから児童生徒版環境ISOに取り組もうとしているところであり、現時点ではまだ環境副読本作成の計画までは至っておりません。
 しかしながら、児童生徒版環境ISOが各学校で定着し実施されるようになりましたら、こうした副読本の必要性が出てくることも考えられますので、今後の方向性のひとつとして考てまいります。
【要望】環境教育の充実についてでありますが、川崎市の環境副読本については、もう中身については触れませんが、非常に優れた内容となっておりますので、本市でも2005年を目途に指導資料の刊行をして行かれるとの事でしたので、是非参考にしていただきたいと思います。


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