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平成14年6月定例会〈一般質問〉
  「湘南ベンチマーク」について

【質問】去る5月25日、藤沢市民会館・第2展示ホールにおいて藤沢・鎌倉・逗子の3市の市長やベンチマークに関わった中学生などが参加して「湘南ベンチマーク」のシンポジウムが行われました。
 山本市長もクイズやら中学生の質問に対して、市議会の答弁の時以上にはつらつとして受け答えされていたのが大変印象的でありました。 さて、この湘南ベンチマークとは、藤沢市・鎌倉市・逗子市の3つの自治体が協力して指標という共通の「ものさし」を設定し、3市の7つの中学校でグループインタビューやアンケート調査を行った結果から、それぞれの地域の現状値を測りその結果に対して、各自治体ごとのビジョンや目標を掲げて達成に向けお互いに努力することを目指しています。
 また、特徴としては、隣接する自治体が手を組んで実施している例は全国で始めてであることや、中学生へのアンケート調査による結果を指標に用いている点などがあげられると思います。 このように、それぞれの地域の特性や違いを明らかにした上で、互いに政策のレベルアップを図ることで地域の活性化を図ろうとすることは、市民とのパートナーシップによる街づくりを進める上でも、今後大いに期待をされていくのではないかと考えいくつかの質問をさせていただきます。
 まず初めに、これまで実施してきた調査結果を踏まえ、藤沢市として具体的にどのような施策の展開をはかろうとしているのかという点であります。 そこでまず、これまでの取組としては、平成12年度から13年度にかけて「海」をテーマに17の指標から様々な状況が確認され、同時に平成13年度からは「やさしさ」をテーマに設定し取り組んでおられますが、まず「海」をテーマにした調査結果からは、「湘南の浜辺がきれいだと思う人の割合」3市の平均12%であるのに対し藤沢市8.2%、また「湘南の浜辺をもっときれいにしたいと思う人の割合」3市の平均89%で藤沢市も86.8%と、「湘南の浜辺がきれいだと思わないのでもっときれいにしたい」と言う意識が見て取れるのに対し、「夏のお楽しみ(花火大会)を見に行く人の割合」は、逗子市73.4% 鎌倉市62.3% 藤沢市43.1% などで、藤沢市と他市との意識の違いが表れております。
 また「やさしさ」をテーマにした調査結果からは、「身体が不自由な状況を経験したことのある人の割合」 逗子市82.1% 鎌倉市61.4% 藤沢市39.9% で、「障害を持つ人とのコミュニケーションのために学んでいる人の割合」が逗子市15.1% 鎌倉市16.2% 藤沢市7.0% であるのに対し、「障害を持つ人とのコミュニケーションのためにこれから学びたい人の割合」は、3市の平均は51%であるのに対し藤沢市は60.4% であるといった点がクローズアップされてきますが、この結果は中学生を対象にした調査結果であるという点を考慮しなければならないということは十分承知をしておりますが、 この調査結果に対し、藤沢市として具体的にどの様な施策の展開を図ろうとされているのかお聞かせを頂きたいと思います。
 また、これからのまちづくりを考える上では、市民と行政がお互いの役割を認識し、パートナーシップに基づく取り組みを進めるために、また「地域の活性化」ににつなげていくためにも、このベンチマーク方式という取組を今後どのように生かしていこうとしているのか、そして、他にも隣接する「茅ヶ崎市」や「寒川町」との連携はどの様に考えていくのかといった点が課題であろうかと思いますが、本市のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

【笠井企画部長の答え】1点目の、今回の調査結果に対する、具体的な今後の展開についてでございますが、ご指摘の指標は、特に本市の数値が低く出たものでございます。
 「海」に関するアンケートの中で、「花火大会を見に行く人の割合」が、鎌倉・逗子に比べて特に低い数値になった原因につきましては、詳細な分析は難しいのですが、おそらく、生活環境やレベル、地域に根づいている文化、そして「花火大会」に対する子ども達の興味等、様々な要素が影響したものと考えられます。観光の振興の観点からは、「花火大会のターゲットをどこに絞るのか」といった基本的な戦略を、地元事業者の方達と議論し確認しながら、その戦略に沿った支援を行っていくのが必要かと考えます。
  「やさしさ」についてですが、最初にご指摘の指標につきましては、「自分が身をもって不自由さを体験する」という授業が、2市に比べて少なかったと受け止めております。  
 勿論、藤沢市も、福祉関連の授業は多々行っておりますが、車椅子に乗ってまちの中に出て行ったり、目隠しをして道路を歩いてみるなどといった、「身を持って体験することでわかる」という視点の学習が、あまり行われてこなかったことが窺われます。  
 この結果に比例して、「障害を持つ人とのコミュニケーションの為に学んでいる人」も、一番低い数値になりました。 このことから、「体験による理解」が次の行動を導く上で、大きな動機付けになっているということが窺われます。 しかし、「これから学びたい」と答えた人は、本市が一番高い数値になっておりますので、今後は、学校教育の中で、この現状を踏まえて検討し、授業に反映していくことが期待されます。  
 2点目に、この取り組みを、今後どのように活かしていくのかということでございますが、この「湘南ベンチマーク」は、「相互比較」という点が大きな特徴となっておりますが、まだ1つの試みの段階でございます。  
 本来、「相互比較」するためには、市の財政力、産業、人口などが大きく影響して参りますが、この点に関しましての分析は考慮されておりません。また、ここで得られた数値につきましても、中学生を対象に把握したものであるため、施策について若干の傾向は窺えるものの、この結果が、即、市政に反映できるものとも考えられません。 しかし、将来的には、相互比較の必要性は十分に予測されますので、引き続き検討して参りたいと考えます。  
 また、現段階におきましては、親しみやすく、わかりやすいという点で、市民の方への公表の形式を考える上での参考になるものと考えます。  3点目の、隣接する「茅ヶ崎市」や「寒川町」との連携についてでございますが、スタート当初から、3年を目途に取り組んでいくことを3市で確認し、進めて参りました。  
 今年度はその最終年に当るため、年度末には、これまでの成果や課題を整理し、今後の方向について総括していくことになっております。 従いまして、「茅ヶ崎市」や「寒川町」との連携につきましては、この結果を踏まえた上で検討していくことになると考えます。
【再質問】 今回までの調査結果に対する今後の展開として、「花火大会」については、観光の振興という観点からお考えになるとのことでしたが、もう一点の「浜辺をきれいにしたい」という意識について、また、「やさしさ」における、「障害を持つ人とのコミュニケーションのためにこれから学びたい」とする意識に対しても、教育委員会の方でご努力いただいて、何らかの形で実現していっていただきたいと思いますので、宜しくお願いをいたします。
 2点目の湘南ベンチマークを今後のまちづくりや市政運営にどのように生かしていくのかという点についてですが、ご答弁にもあったように、このベンチマークという方式が親しみやすくわかりやすいと言うことから、これから実施される行政評価システムの中の市民への公表と意識調査の手法として生かされてくるように思いますが、相互比較の必要性や、中学生を対象にした調査から即市政に繁栄できるかどうかといった点からは、また、3年を目途に取り組んできて今年度が最終年に当たり、今後の方向性について検討されていかれるわけですが、私は、この湘南ベンチマークの報告書を拝見したときにこの調査結果に大変興味を持ちましたし、先日のシンポジウムにも参加させていただきましたが、中学生と各市長との掛け合いというか、対話といいますか、本当に純粋なもので良かったと思いました。山本市長も何もあんなにムキになって答えなくてもいいのになと思っていたら、逆に中学生から反論されたり、鎌倉の市長さんが、校舎の建て替えを希望する生徒さんに「予算計上する予定があります」といった議会並みの答弁をしたりで、参加した中学生にとっても大変有意義なシンポジウムになったと感じました。
 そこで1点お聞きいたしますが、確かにこの調査結果から、まちづくりや市政反映への市民意識と直結してはいないと思いますが、中学生というレベルでのパートナーシップによるまちづくりや地域間の相互比較という観点からは、一定の評価をしてもいいと思いますが、この辺について、再度お考えをお聞かせいただきたいと思います。

【笠井企画部長の答え】中学生に絞った場合、この取り組みをどう評価しているのかということでございますが、この取り組みにおける中学生との接点は、「与えられたテーマについて自由に意見を述べるグループインタビュー」、「アンケート調査」、「シンポジウム」の3点でございます。  
 これら全てに共通しておりますことは、テーマに沿って、「自分の考えや生活を改めて見つめてみる」ということではないかと考えます。 そして、「生活を見つめる」ということは、取りも直さず、その先に「まちづくり」という行政との関わりが見えて参ります。また、調査結果をまとめた報告書につきましても、市内の公立中学校に配布し、学校での活用をお願いしております。
 これら一連の中学生や学校との関わりによりまして、大人になる前から、地域での係わり方や「まちづくり」について自然に考え、意見を述べられる子供を育てていくことに寄与できるのではないかと考えております。  
 また、行政にとりましても、中学生の新鮮な感覚や考え方からヒントを得ることも期待できるのではないかと考えます。

【要望】 「湘南ベンチマーク」についてでありますが、子供たちにとっても、行政にとっても大いに効果があるという非常に高い評価をされているわけですが、3年間という期間の中で今年が最終年度となりますので、私としては、ぜひ来年以降も続けていっていただきたいと思いますし、できれば対象校も3市で7校といわず、全中学校で行っていけないかと思います。
 また、その方がベンチマーク自体の精度も上がり正確な指標が得られると思いますので、藤沢市から逗子市・鎌倉市に対して全中学校を対象に継続して実施していこうと呼びかけていただきたいと思います。そして、教育委員会からもぜひ前向きな声を挙げていただければと思います。


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