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平成13年12月定例会〈一般質問〉
  「障害者スポーツ」について

【質問】我が国において積極的に障害者スポーツが行われるようになったのは、昭和39年に東京で開催された東京パラリンピック以降で、当時の日本選手は身体障害者更生施設の入所者であり、病院の患者等でありました。その後、病院、施設の中で、医学的リハビリテーションの一環としてスポーツが取り入れられ、昭和40年からは、国民体育大会が開催された地で身体障害者の全国スポーツ大会が開催されるようになり、次第に訓練の延長としてではなく、スポーツを楽しむという意識が生まれてくるようになってきました。  
 また、国際的にも、近年、パラリンピックをはじめ、より競技性の高い障害者スポーツの大会が開催され、我が国からも選手として参加する障害者が増えてきているのはご承知の通りであります。  このような経緯を経て、障害者のスポーツに対する意識も、リハビリテーションの延長という考え方から、日常生活の中で楽しむスポーツ、競技するスポーツへと広がりを見せており、この意味で、障害のない人達にとってのスポーツと障害者にとってのスポーツの意義は一本化してきたと言えると思います。また、障害を受けた方が、病院や施設等で厳しいリハビリテーションを経て地域生活ができるようになるまでの道程はこれからも変わるものではありませんが、今後は、重度障害者の参加にも配慮しつつ、スポーツが生活をより豊にするという視点に立って、生活の中で楽しむことができるスポーツ、更に競技としてのスポーツを積極的に意義づけることも必要であり、このことが、スポーツの分野におけるノーマライゼーションの理念に沿うものであると思います。  
 しかし、障害者がスポーツをスポーツとして楽しむ環境作りや、競技スポーツに対する支援は、まだ緒に就いたばかりであり、障害者がスポーツを生活の中で楽しむことができるようにする為には、身近な地域で障害者も障害のない人と共にスポーツを楽しむことができるような機会を設けることや。地域にある公共スポーツ施設の利用を容易にすること、また、障害者スポーツの指導者を育成してスポーツ施設に配置することなどが必要になってくると思いますが、本市に於いては、4月に設立された藤沢市スポーツ振興財団において、評議員会にも障害者スポーツの代表の方の入って頂く中、健常者と障害者が一緒にスポーツを楽しめるような事業展開を図っていくことが確認されておりますが、現在どのような検討がされ、行動に移されようとしているのかお聞かせ頂きたいと思います。  
 また、障害者スポーツを通じて、障害や障害者に対する理解を広めていくことは大きな効果が期待されるところであります。  そこで、現在、パラリンピック出場選手を中心とした障害者スポーツの選手を巡回派遣し、車いすテニスやバスケットボールなどのデモンストレーション演技や障害を克服しスポーツするようになったいきさつなどについて、本人の講演などを行っている「日本パラリンピックキャラバン実行委員会」によるパラリンピックキャラバン隊が全国の小中学校からの要請に応じて、児童・生徒たちと直接ふれあい交流する中で「障害は個性の一つであり、障害があってもなくても同じ人間である」との基本的な人権意識を啓発し、夢に向かって生きることの大切さを伝えております。  
 実際に参加した子どもたちからは「私は障害を持つということに、もっと暗いイメージを持っていました。しかし、今日来て頂いた人達の話を聞いていると、足が悪くて車いすに乗っていること以外は、私たちの生活と変わらないことが解りました。そして、前向きに生きている姿は素晴らしいと思います」と言う声や「来て頂いた皆さんはとても明るく、自分が想像していたことと全然違い、驚きました。もっと障害を持つスポーツ選手と交流が増えたら良いなと思いました」と言った声、また、義足をつけて走ったり外して見せてくれたことに対し「今日、義足とはこういうものだよと見せてもらって良かったです。だけど義足をつけている人はかわいそうだなと思っていたけれど、そうでもなかったです」と言った感想と共に、車いすの選手に対してある児童が「今日はどうやってきましたか、自転車ですか」と質問があり、同僚の選手が「この人は足が動かないので自転車には乗れません」と答えて大笑いしたら、笑っていたのはこの選手2人だけだったという場面もあったりで、まさに、スポーツを通じ子どもたちと触れあうことで、ノーマライゼーションの理念が知らず知らずに理解されていくことになると思いますが、このパラリンピックキャラバン隊は、1996年10月から活動をはじめ、既に全国で300校以上を訪問しており、年々派遣の要請が増えてきていると聞いております。
 そこで、本市に於いても、このパラリンピックキャラバン隊を誘致して、子どもたちに夢に向かって生きることの大切さと、心のバリアフリーについて考える機会を設けていってはどうかと思いますが、ご見解をお聞かせ頂きたいと思います。

【金井生涯学習部長の答え】昨年12月の設立後、財団は、キャッチフレーズでもある「みる・する・ささえる生涯スポーツ」を基本理念とした事業体系の中で、日常生活圏の「する」スポーツの拡充を図る事業のひとつとして「スポーツにおけるノーマライゼーション事業の推進」をとりあげております。  
 また、本年度4月からの本格的な事業開始とともに、本財団では今後の事業展開のために財団内部に事業企画検討会議を設置いたしました。この会議の委員は、理事及び評議員と財団職員により構成され、その中にも障害者スポーツの代表である評議員の方も加わっており、この会議の意見提案が、本年10月に財団理事長に報告されたところでございます。その報告の中でも、来年度実現したい事業として「子供と障害を持った人が一緒にスポーツできる場」のノーマライゼーション事業実施の意見提案がされております。  
 財団としては、内部設置の会議からのこうした意見も充分に考慮して、14年度には財団自主事業として健常者と一緒に楽しめる障害者スポーツ事業の展開を是非実現していきたいと考えています。  
 具体的な実施事業については、財団の14年度事業計画の策定の中で明確にしたいと考えており、それには、関係機関との協議、調整を行うとともに障害者スポーツ指導者養成の研究も含め、ノーマライゼーション事業の展開、推進も図るよう努力してまいりたいと考えています。  
 また、来年10月には障害者による関東卓球大会を秋葉台文化体育館で財団も共催する予定であり、いろいろな形での障害者スポーツ事業の支援も考えてまいりたいと思っています。                
 続きまして、パラリンピックキャラバンについてお答えいたします。議員お話のとおり心のバリアフリーにつきましては、今日的課題であり、学校においては総合的な学習の時間などにおいて取り上げることができる学習材だと考えております。藤沢市内の学校におきましては、その理念を尊重し、児童生徒の普段の生活の中に定着してほしいと言う願いから、特別活動や総合的な学習の時間で取り上げている実践例が報告されております。例えば人権・福祉という学習テーマで、車椅子バスケットボールのプレーヤーを招いての体験学習等があります。
 パラリンピックキャラバンの事業につきましては、その教育的意義を十分認識しておりますので、事業案内などを学校に周知して参りたいと考えています。  
【再質問】 財団の自主事業として「子どもと障害を持った人が一緒にスポーツをできる場」を考えている点や、来年秋に障害者による関東卓球大会を予定されている点、また、障害者スポーツの指導者養成も推進を図っていくことなど、大いに評価させて頂きたいと思いますが、2点ほど再質問させて頂きます。
 まず1点目は、先程も触れましたが、障害者スポーツによる公共スポーツ施設の利用を容易にする点であります。  
 現在、本市で行われている障害者スポーツの練習や大会については、その多くが太陽の家の体育館で行われている状況にありますが、このような場を、秩父宮や秋葉台体育館を利用して行うことによって、障害を持たない方達と接する機会も増えてくると思いますが、このようなお考えの障害者スポーツ団体で、現在、太陽の家の体育館を利用せざる終えない方達に対して、その他の公共スポーツ施設を利用しやすくするという点について、どのようにお考えかお聞かせを頂きたいと思います。 
 また、もう1点は、財団のほうで、このような障害者スポーツの振興について、色々と考えておられる点は非常に素晴らしいと思いますが、ただ、市内の障害者の方が、ご自身がスポーツをやってみたい、或いは、自分に適したスポーツはどのような物があるのか情報が欲しいといったとき、残念ながら、現在本市の障害者スポーツ団体を統轄し、一元化するようなところがない為、スポーツをする機会を逃している方、また、諦めている障害者の方も大勢おられると思いますが、本市の障害者スポーツの団体を一元化し、市民からの様々な問い合わせや相談に答えられる受け皿の必要性もあると思いますが、例えば、藤沢市障害者スポーツ協会といった組織を立ち上げるとことについて、どのようにお考えかお聞かせを頂きたいと思います。
 最後に、パラリンピックキャラバンについてですが、事業案内などを各学校に周知していくとの事でしたが、スポーツ振興財団としても、スポーツにおけるノーマライゼーション事業の一つとして、是非ご検討を頂ければと思いますので、よろしくお願いを致します。

【金井生涯学習部長の答え】障害者スポーツについてのご質問の1点目についてですが、先程のお答えの中でもふれましたように、来年10月に秋葉台文化体育館で、障害者による関東卓球大会があり、スポーツ振興財団でも積極的にこの事業に関わっていく予定でおります。  
 また、毎年、秋葉台文化体育館等を使って、障害者ふれあい運動会が開催されておりますが、このような事業につきましても、今後、財団としてどのような関わりができるかを検討するとともに、障害者と健常者が、ともにふれあいができる事業の拡大を図ってまいりたいと考えております。  
 また、2点目のご質問ですが、先程ご説明いたしました、財団内部の事業企画検討会議の中からも、今後財団が取り組んでいくスポーツ指導者やボランティアの養成に、障害者スポーツの指導者資格を持った人たちを取り込み、その指導者を介して、子どもや高齢者あるいは健常者の方々と一体になったスポーツ事業を展開してはどうかという意見もいただいておりますので、財団といたしましては今後、障害者スポーツ指導者の活用の検討をするとともに、障害者の多くの方がスポーツ事業に関する情報等を気軽に知ることができるような方法等も検討してまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、障害者と申しましてもいろいろな方がおり、福祉部門と関連が深い部分もございますので、今後これらの関係機関とも十分な調整が必要とと考えておりますので、よろしくご理解くださいますようお願いいたします。

                          

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