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平成13年9月定例会〈一般質問〉
  「開かれた学校づくり」について

【質問】大阪府池田市の小学校で起きた児童殺傷事件の衝撃は、時間が経過した今も激しく胸を突きます。8人の幼い命はもう帰ってくることはなく、また、多くの子どもたちに心の傷として深く刻まれてしまったことは痛ましい限りであります。  
 そして今、最も安全であると考え、安全であると信じていた学校で起きたこの事件を契機に、学校の安全管理のあり方について、重い問い掛けがされていると思います。
 そこで、今回の事件を契機に、学校の安全管理については、模倣犯罪を防止する上からも、緊急的な対応として、本市でも先日の文教常任委員会で報告がされたように、出入り口のチェックや緊急通報システム、また防犯ブザーなど、物理的なセキュリティーの強化が図られてきておりますが、ややもすると、門を閉ざして人の出入りを厳しくチェックし、学校を閉鎖的な場所にしてしまうと言うことは、心配のあまり視野が狭くなってしまい、本来、学校がこれまで目指してきた、地域と学校のあり方について再度考えていくことも必要ではないかと思います。  
 勿論、監視体制を強化し、不審者の進入を防ぐことは大切なことであり、児童に用心して行動することを教えることも必要なことでありますが、併せて、地域の人達が学校をいかにして安全な場にしていくかを考えてもらう為にも、地域や保護者には、学校をより開く姿勢を示すことによって、逆に“開いてまもる”事への理解を求めていくことも重要な課題であり、せっかく進み始めた「開かれた学校づくり」をより積極的に進め、互いに顔がわかり言葉を交わせる地域住民との関係を築き、学校を支えるシステムを作り上げることで、児童の安全も確保され、また、健全育成にも繋がると考えますが、この「開かれた学校」による安全確保について、教育委員会ではどのようにお考えかお聞かせを頂きたいと思います。  
 そして、地域の将来を担う子どもたちを育成する上で「開かれた学校づくり」を更に前進させていく為にも、改めて本市の「開かれた学校づくり」への取組について、何点かお尋ねをしたいと思います。  
 まず、学校評議員制の仕組みを活用したり保護者や地域住民からの意見を把握し、学校運営に生かしているかという点について、また、地域にある学習の場、施設、機能などを活用し、地域の行事や諸活動への参加や、地域の異年齢の人との交流など、地域における学習展開と交流について、また、生涯学習社会への息吹が高まる中、地域の共有財産として学校の施設・設備を活用したり、教師の教育力を活用して地域の人が生涯学習を展開するなど、学校施設の開放や学校機能の解放について、また、学校の各種行事を地域に通知したり、地域の人が教育活動を観察する、学校の情報公開や教育活動の公開、並びに、地域の人が参画し指導の一部を担当する学習ボランティアやゲストティーチャーなどの教育活動への参加など、以上の点について、本市の取組と、安全確保への課題などについてお聞かせ頂きたいと思います。

中村教育長の答え】開かれた学校作りについてお答えします。  
 大阪教育大学附属池田小学校の事件以来、学校の安全管理と「開かれた学校」づくりの関係については、論議のあるところであります。  
 教育委員会としましては、今回の事件を踏まえ児童・生徒の安全確保と学校の安全管理に向け、様々な方策を研究・実践しているところでございますが、このことにより「開かれた学校」づくりにブレーキがかかるようなことがあってはならず、「開かれた学校」を推進していく中で、学校公開や地域ぐるみの行事などの実践を通して、保護者や地域の方々の多くの目で児童・生徒を見守る体制を作っていくという認識に立っております。  
 そういう意味で、教育委員会といたしましては、学校の安全管理を図りつつ、保護者・地域や関係諸団体と連携して、「開かれた学校」づくりの推進に努力してまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。  
 次に具体的な取組についてお答えします。1点目の保護者や地域住民からの意見の把握については、学校公開や学校行事の際にアンケートを実施してご意見をうかがったり、保護者に対しては、学級懇談会や学年懇談会、PTAの会合などの際に意見をきいたりしております。また、学区をいくつかに分け、地区懇談会という形で、それぞれの地区に密着した話題で懇談を持っている学校もございます。こうした取組を通して、地域の方や保護者のご意見を学校運営に反映させているところでございます。 なお、評議員については、来年度から導入を予定して おりますので、ご理解いただきますようお願いいたしま す。  
 次に2点目の地域の諸施設利用や地域の人との交流による学習についてですが、これまでもふれあい体験や職場体験学習など、地域の方々の協力を得て取り組んできた学習がございますが、2002年度に完全実施となる新学習指導要領で創設される「総合的学習の時間」では、こういったことが、数多く実践されるであろうと思われます。公共図書館を利用した調べ学習や、地名の由来、地域に伝わる民話、郷土料理、地域の行事などをお年寄りに取材したりして学習する地域学習などが、すでに実践されております。また、様々な技能を持つ地域の人材を把握して、今後の「総合的な学習の時間」で、児童・生徒が個々の課題を追究していく際に活用していこうという取組を行っている学校もあります。  
 3点目、学校施設の開放と学校機能の開放についてお答えします。学校施設につきましては、今年度これまで3回、「学校施設有効活用検討委員会」開催し、来年度10月を目途に、4校ほどモデル校を指定し、特別教室の開放をすることについての課題解決の検討を行っているところです。また、学校機能の開放という点でありますが、生涯学習という観点からみますと、学校にはコンピュータをはじめとして、さまざまな機能がありますので、授業中など児童生徒の活動を優先させつつ、利用がない休日等の利用につきましては、今後研究してまいりたいと思います。なお、教員の生涯学習への参加につきましては、公民館等で講師として、すでに活動しています。今後も積極的な参加を呼びかけてまいりたいと思います。
 次に、4点目の学校の情報公開や教育活動の公開並びにゲストティーチャー等の教育活動への参加についての取組についてお答えします。学校における各種行事については、学校便りや通知文などで保護者を中心に通知しております。また、運動会や体育祭・文化祭などの大きな行事については、学区の街頭や市民センターなどにポスターを掲示したり、地域の敬老会などに案内状を出すなどして通知しております。ゲストティーチャーや教育ボランティアにつきましては、小学校の生活科や総合的な学習の時間で、「米作り」の話を地域の方にしていただいたり、大学生や老人会、養護学校の生徒と物作りやスポーツを通して交流をしたり、あるいは、手話サークルの高校生を講師に簡単な手話の学習をしたりといった実践が数多く報告されております。また、中学校でも、車いすバスケットチームを招いて講演や車いす体験をしたり、地域のそば屋さんを招いてそば打ち体験をするとともに、食について考えたりなど多くの実践があり、今後も積極的に取り入れてまいりたいと考えております。

【再質問】 「開かれた学校づくり」を推進し、開いてまもる事への認識については、前向きなお考えであることが確認できましたので、是非その方向でお願いをしたいと思いますが、警察との日々の連携だけは、学校は元より教育委員会としても、怠りの無いようお願いをしたいと思います。  
 次に「開かれた学校づくり」への具体的な取組の中で、教育活動の公開についてでありますが、学校における各種行事の公開として、運動会や体育祭・文化祭など、大きな行事については公開をされていますが、もう少し小さな、日頃行われている教育活動を地域の方に身近に観察してもらうようなお考えはあるのか再度お聞かせ頂きたいと思います。  
 また、学校の情報公開として、ホームページの公開が待たれていると思いますが、各学校のホームぺージの公開は、どのようになるのかお聞かせ頂きたいと思います。

小野学校教育部長の答え】教育活動の公開については、神奈川県教育委員会では、11月12日から1週間、学校へ行こう週間と位置づけて、地域の人々の地域の学校への参加について呼びかけています。教育委員会としましては、その週を視野に入れつつ日数も含めて各学校ごとの判断で、学校公開をするよう指導しております。
 学校のホームページについては、今年度の試行の中で、ホームページの作成・更新・承認が簡単に出きるようなシステムを構築し、次年度以降の公開にむけ、準備を進めたいと考えております。

【要望】 開かれた学校づくりの具体的な取組については、他にもお聞きしたい点がありましたが、今日はもう時間がありませんので次の機会に致しますが、これまでも各学校の特性を生かした取組や、今後も、教育活動の公開、学校施設の開放、学校の情報公開など、地域との関わり合いについて、前向きに考えておられることはよく解りました。  
 ただこれらの取組について、各学校の自主性を重んじるがあまり、学校間に格差が出ないよう、その辺の調整については、教育委員会の方でしっかりやっていただきたいと思いますので、宜しくお願をいたします。

                   

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